【アセアン】3月の東南ア製造業景況感、内需拡大で3カ月連続上昇

【亜州ビジネス編集部】

米S&Pグローバルが1日発表した東南アジア諸国連合(ASEAN)の2024年3月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.5となり、前月の50.4から上昇した。上昇は3カ月連続で、景気拡大と悪化の分かれ目である50を上回るのも3カ月連続。内需の回復で新規受注が7カ月ぶりに拡大した。ただ、輸出受注は引き続き落ち込んでいる。

内需の伸びに支えられ、生産高の拡大ペースが加速。雇用や購買活動も活発化した。ほか、インフレの緩和でコスト負担が縮小した。

国別では、シンガポールなど3カ国でPMIが50を上回った。インドネシア(54.2)は21年10月以来、2年5カ月ぶりの高水準を記録。内需の拡大で生産高の伸びが加速した。フィリピン(50.9)は7カ月連続で50超を維持したものの、前月からは小幅に低下。原材料不足で生産が停滞し、新規受注も伸びが鈍化した。S&Pは、原材料の調達を今後増やして在庫を確保できれば生産高が回復すると指摘している。

タイ(49.1)は50未満ながら前月からは指数が上昇し、8カ月ぶりの高水準となった。今後の業況を楽観する見方が強まる中、生産高が拡大した。

一方、ベトナム(49.9)は3カ月ぶりに50未満に転落。新規受注、生産高とも落ち込んだ。


亜州ビジネスASEAN
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