【タイ】25年新車販売7.5%減予測、地震も影響=KRC

【亜州ビジネス編集部】

カシコン銀行傘下の総合研究所カシコン・リサーチ・センター(KRC)は、2025年の国内新車販売台数が前年比7.5%減の53万台に縮小するとの予測を発表した。自動車ローンの与信厳格化が続く中、ミャンマーで発生した大規模地震による観光収入の減少や、米トランプ政権が発表した相互関税による輸出の低迷などがマイナスに影響し、3年連続で前年を下回るとみている。

電気自動車(EV)を含む電動車の販売は堅調に推移する見通し。販売台数に占める電動車の割合は前年の36%から12ポイント上昇し、48%に拡大すると予測する。EVが5ポイント上昇の17%、プラグインハイブリッド車(HV)が1ポイント上昇の3%、ハイブリッド車(HV)が6ポイント上昇の28%に拡大すると見込む。

一方、エンジン車の割合は12ポイント低下の52%に縮小する見通し。全体的な市況が依然として良くないため、政府によるピックアップトラック購入支援策の導入効果は限定的との見方を示した。

メーカー別のシェアでは、EVを中心に進出を続ける中国系の合計が6ポイント上昇の19%に拡大すると予測した。一方、日系メーカーは4ポイント低下の72%、欧米系は2ポイント低下の8%に縮小するとみている。

タイ国トヨタ自動車(TMT)の発表によると、24年の国内新車販売台数は26.2%減の57万2675台だった。前年割れは2年連続。家計債務の増加を背景とした購買力の低下や金利の高止まり、ローン審査の厳格化などが逆風となった。


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