【中国】世界最大の9200台搭載可能PCC、BYDが利用開始

【亜州ビジネス編集部】

世界最大の自動車専用船(PCC)「比亜迪深セン号(BYD SHENZHEN)」が25日、引き渡し(4月22日)後の初運航を開始した。招商局傘下の金陵船舶江蘇有限公司が建造し、全長は219.9メートル(m)、型幅は37.7m、設計喫水は9.0m、巡航速度は18.5ノット(時速34.2km)に上る。中国新聞網などが伝えた。

各種の省エネルギー装置、低摩擦型船底防汚塗料、BYD製コンテナ式バッテリー、軸発電機などを搭載し、環境性能を高めている。16層の甲板を擁し、普通自動車9200台が積載可能だ。液化天然ガス(LNG)二元燃料システムを搭載し、江蘇省の揚州港を出航した。

BYDにとって4隻目のPCCとなる。すでに「比亜迪開拓者1号(BYD EXPLORER NO.1)」、「比亜迪常州号(BYD CHANGZHOU)」、「比亜迪合肥号(BYD HEFEI)」を利用し、自動車製品の大量輸出に乗り出した。これらはいずれも全長199.9メートルで、最大搭載数は7000台に上る。

自動車世界大手のBYDは2024年1月15日、向こう2年内にPCC7隻が稼働するとの見通しを示した。この日、1隻目PCCの就航式を行っている。輸出促進のボトルネックとなっている輸送船不足を解消し、安定的な輸出を確保する狙いだ。

自動車業界団体の中国汽車工業協会(CAAM)によると、中国の完成車輸出は1~3月に前年同期比7.3%増の142万台。うちNEV輸出は43.9%増の44万1000台に上った。うちBYDのNEV輸出は、前年同期比2.2倍の21万4000台に拡大している。


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