【亜州ビジネス編集部】
新電力のイーレックスは25日、南部ハウザン省に建設したバイオマス発電所が商業運転を開始したと発表した。出力は20メガワット(MW)。同社として海外初のバイオマス発電所で、ベトナム国内でも初の商用バイオマス発電所となる。
同日に完工式を開催した。事業会社のハウザン・バイオエナジーにイーレックスは51%を出資。残り49%は複数の現地企業が持つ。発電所では燃料として年13万トンのもみ殻を使用。発電した電力は、固定価格買い取り制度(FIT)に基づきベトナム電力グループ(EVN)に1キロワット時(kWh)当たり8.47米セントで販売する。
共同出資する現地企業のうち1社のパワーエンジニアリング・コンサルティング(PECC2)とは、24日に業務提携契約も締結。ベトナムでのバイオマス発電所の新設に関する共同検討などを進める。
イーレックスは、北部トゥエンクワン省と同イエンバイ省でもバイオマス発電所の建設を進めており、2027年の完成を予定する。また、南部アンザン省では地場コングロマリット(複合企業)大手T&Tグループと共同でバイオマス発電所を25年度中にも着工する。