【亜州ビジネス編集部】
IHIは5月30日、傘下のIHIプラントが手掛ける排水処理システムを活用したバイオメタンの生産を検討すると発表した。バイオガス関連エンジニアリングのMTC OREC(本社:首都圏セランゴール州)と組み、パーム油の生産過程で生じる排水「パーム搾油排液(POME)」から効率的にバイオガスを生成する技術の開発を進める。大気中への温暖化ガス排出量を削減するなど、アブラヤシ産業の課題解決に貢献する。
IHIプラントとMTCがこのほど覚書を交わした。IHIプラントの排水処理システムとMTCのメタンガス回収技術を組み合わせ、バイオガス生成を最大化するシステムの開発を検討する。バイオガスは精製・改質過程を経てバイオメタンに変換され、燃料などとして利用される。
POMEはパーム油工場から排出された後、排水基準を満たすまで長期間にわたり池に貯留される。ただ大量の有機物が含まれることから自然発生的にメタンガスが生成され、大気中に温暖化ガスを排出することが問題になっている。





