【亜州ビジネス編集部】
国会は14日、特別消費税(SCT)法の改正案を可決した。加糖飲料に課す「ソーダ税」を2027年から砂糖入り清涼飲料水を対象に導入するほか、酒類やたばこの増税も実施する。政府公式サイトなどが同日付で伝えた。
ソーダ税は27年に8%の課税を開始し、28年には10%に引き上げる。対象は糖分含有量が100ミリリットル当たり5グラムを超える飲料。ただし牛乳や乳製品、天然ミネラルウオーター、100%果汁飲料、液体栄養食品、ココナツウオーター、カカオ製品などは課税対象外とする。人工甘味料を使用した飲料については、影響評価が不十分なため今後の検討課題としている。
財務省は、2014年と23年にもソーダ税の導入を検討したが、関係省庁や飲料メーカーからの反対があって実現していなかった。今回の導入については、「消費者の健康意識を高め、生産・流通のあり方を見直す契機とする」と説明。国会の経済財政委員会も、「国際的な潮流に沿った措置」として課税を支持した。
酒類では、ビールとアルコール度数20%以上の酒類について税率を現在の65%から27年に70%に引き上げ、以後毎年5%ずつ引き上げて、31年に90%とする。アルコール度数20%未満の酒類については26年に35%とし、毎年5%ずつ引き上げて31年までに60%とする。
一方、たばこは現行の75%課税を維持するが、27年以降は従量課税に移行する。紙巻きたばこは1箱あたり2000ドン(約11円)で始まり、その後は年1000ドンずつ引き上げて31年に7000ドンとする。葉巻は1本2万ドンで開始し、31年に10万ドンまで引き上げる。刻みたばこやパイプ用たばこも同様に100グラムあたり2万ドンから10万ドンへ引き上げる。
エアコンへの課税も開始する。冷房能力が2万4000~9万BTU(英国熱量単位)のエアコンが対象で、来年1月から10%のSCTを適用。これより小型または大型の機種は課税対象外となる。





