【フィリピン】2Qの経済成長率5.5%に加速、個人消費がけん引

【亜州ビジネス編集部】

フィリピン統計庁(PSA)は7日、2025年第2四半期の実質国内総生産(GDP)成長率が前年同期比5.5%(速報値)だったと発表した。前四半期の5.4%から小幅に加速。政府支出(8.7%)や輸出(4.4%)が減速した一方で、GDPの7割近くを占める個人消費(5.5%)が加速し、全体を押し上げた。季節調整済み前四半期比のGDP成長率は1.5%だった。

個人消費では、インフレが緩和する中で食品・非アルコール飲料(5.7%)や運輸(11.2%)、教育(9.7%)などの伸びが加速した。輸出では、物品輸出(13.2%)の伸びが拡大。主力の電子製品(13.0%)が好調で、全体をけん引した。米国の関税引き上げを警戒した前倒しの輸出があったとみられる。一方、サービス輸出(マイナス4.2%)は21年第1四半期以来、17四半期ぶりのマイナスに転落。旅行(18.7%低下)などが大きく落ち込んだ。

GDPを生産面から見ると、製造業(2.7%)は3四半期ぶりに伸びが鈍化。輸出が伸びているにもかかわらず電子(マイナス2.5%)が3四半期連続のマイナスとなった。一方、農林水産業(7.0%)とサービス業(6.9%)は伸びが加速した。

1~6月のGDP成長率は前年同期比で5.4%だった。政府は25年通期の目標を5.5~6.5%としており、現地報道によると、上限の6.5%に達するには下半期に7.5%成長を達成する必要がある。バリサカン経済企画開発相は、「高い目標だが決して不可能ではない」との見解を示した。


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