【亜州ビジネス編集部】
三井金属鉱業は20日、首都圏セランゴール州シャーアラムの工場で高周波基板用銅箔の生産能力を増強すると発表した。来年3月までに月産能力を現在の60トンから120トンに倍増させて、人工知能(AI)インフラ機器向けの需要増に対応する。
シャーアラム工場では以前まで一般箔のみ手掛けており、高周波基板用の生産は需要増への対応で今年4月に開始したばかり。同社は台湾工場でも高周波基板用の増産を計画しており、月産能力を来年9月までに720トンに引き上げる。両工場を合わせた月産能力は840トンとなり、現在の生産体制から45%増える。
同社の高周波基板用銅箔「VSP」は、高い表面平滑性を有していることから、高周波数帯のプリント基板(PCB)の伝送損失を低減できる。サーバーやルーターなどの高性能通信インフラ機器に採用されており、当初の想定以上に需要が増えているという。





