【亜州ビジネス編集部】
ソフトバンクは22日、日本とフィリピン、シンガポールなどを結ぶ新たな国際海底通信ケーブルの建設に参画すると発表した。通信サービスのアイ・ピー・エス(本社:東京都中央区)などとの共同事業で、2028年の運用開始を予定。ソフトバンクは日本の陸揚げ局として千葉県の国際中継所を提供するほか、北海道と福岡県にも拠点を新設する。日本各地に陸揚げ局を分散配置することで、災害や障害に強い冗長性を確保する。
ソフトバンクとアイ・ピー・エスのほか、◆米メタ・プラットフォームズ◆マレーシアの通信大手テレコム・マレーシア(TM)傘下のTMクノロジー・サービシズ◆インドネシアの通信大手XLスマートテレコム・セジャテラ――を含む5社が共同建設することで合意した。NECがシステム供給を担う。
日本と台湾、フィリピン、インドネシア、マレーシア、シンガポールを結ぶ総延長約8000キロメートルの光海底ケーブル「キャンドル」を敷設する。多くの既存海底ケーブルに比べて大容量・低遅延の通信インフラを構築し、活発化するアジア地域の通信需要に対応する。
アイ・ピー・エスは7月末に同事業への参画を発表済み。1億3100万米ドルを出資し、ケーブルの一部を所有する。同社にとって過去最大規模の設備投資になるという。ケーブル全体への投資額は非公表としている。





