【中国】ベルギー開催の世界最大バスショー、中国メーカー80社超が出展

【亜州ビジネス編集部】

ベルギー・ブリュッセルで4日開幕した世界最大のバスショー「BusWorld Europe 2025」に、多数の中国メーカーが進出している。世界500社超がゼロエミッション車両、スマート交通、新世代動力電池などのイノベーション成果を出展し、公共交通の電動化とデジタル化の進展を集中的に披露した。参加メーカーの総数で中国は世界2位の規模にある。中国政府系メディアが8日付で伝えた。

今回の出展社数は、トルコが107社で首位に立ち、80社超の中国はドイツを初めて超えている。68社のドイツは3位に後退した。欧州市場への高い関心を反映し、多数の中国バスメーカーが参加を決めたという。

中国バス大手の鄭州宇通客車(Yutong:600066/SH)は、純電動の4モデルと「車電同寿」(車両使用寿命と電池寿命を一致させる技術)など複数の先端技術を開発している。都市幹線交通、都市間移動、ハイエンド観光バスなど多数のシーンを網羅し、会場で注目を集めた。主催者が実施した選考会では、宇通が「年間最優秀バス大賞」などを獲得したほか、安全、環境保護の部門でも受賞している。

自動車世界大手の比亜迪(BYD:1211/HK)は今回、3種類(12メートル級の電動大型バス2種類、18メートル級の電動連節バス1種類)の純電動モデルを初公開した。いずれも運転支援システムを搭載し、自社開発の安全性が高く寿命の長いブレードバッテリーも採用している。

BYDの純電動大型バスは現在、欧州で累計5000台超が稼働中だ。26カ国の都市160超で走行し、運行距離は累計6億5000万キロメートルに達し、二酸化炭素(CO2)排出量を69万トン削減したという。

大型路線バス、高級バス、自動運転バス、バン型トラックの4種類を出展した厦門金龍聯合汽車工業有限公司(廈門金龍汽車集団:600686/SHのグループ企業)に関しては、特に自動運転バスが注目を集めた。広くて快適な座席や複数のスマート・インタラクティブ・スクリーンなどを備えている。来場者が足を止めて観察し、関連技術の発展について相次ぎ質問を受けた。同社の研究開発責任者は、「展示車は車両全体のインテリジェント・システムを搭載し、レベル『L4』の自動運転を支援し、複雑な交通シーンにも自動で対応する」と説明している。

バス産業サプライチェーンで川上の中国企業も注目された。動力電池、モーター、パワーエレクトロニクス、電気駆動ブリッジなどを含む純電動の部品ソリューションに加え、各社はエアコンや車載スイッチ(スイッチング機器)などの製品群を持ち込んでいる。

一方、欧州の地場メーカーも新製品を集中的に発表。ドイツのダイムラーバスは車両8台を持ち込み、世界初公開となる都市間の純電動モデルなどをお披露目した。ドイツのマン・グループは、欧州の大型バスメーカーとして初めて自社開発の純電動バスを展示している。スウェーデンのスカニアは、都市間、または長距離の移動に向けた新型のハイフロア電動バスとバス車体プラットフォームを公開した。

BusWorld Europeは2年に1度開催される。今回は9日に閉幕する予定だ。


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