【亜州ビジネス編集部】
タイ荷主協議会(TNSC)は10日、2025年のタイの輸出額を前年比3.0~5.0%増と予測した。米国の高関税措置を背景に、下半期から26年にかけて減速が続くと見込まれるものの、25年1~8月の輸出額が前年同期比13.3%増と大幅に伸びたことから、25年通期ではプラス成長を維持できるとみている。バンコクポストなどが伝えた。
1~8月の輸出拡大は米国の関税引き上げを前に需要の先食いがあったためで、9~12月は横ばいかマイナスに転じる見通し。品目別では、鶏肉やコーヒー、自動車部品、電気・電子製品などが伸びる一方、衣料品や自動車、食品、天然ゴムなどは落ち込むとみている。
TNSCはまた、米国の高関税措置以外の懸念事項として、「バーツ高の進行で輸出競争力が低下していること」「金融機関の融資厳格化で中小企業が資金難に陥っていること」「農産物など原材料が不足していること」などを挙げ、為替相場の安定化や事業コスト削減などに向けた支援策を政府に求めた。





