【アセアン】25年の域内経済成長4.5%予測、ADBが上方修正

【亜州ビジネス編集部】

アジア開発銀行(ADB)は10日発表した「アジア・太平洋経済見通し2025年12月版」で、東南アジアの25年の国内総生産(GDP)成長率予測を4.5%とし、3カ月前の前回発表から0.2ポイント引き上げた。主要6カ国のうちベトナムやシンガポールなど4カ国で上方修正。フィリピンは下方修正し、タイは据え置いた。

シンガポール(4.1%)は1.6ポイントの上方修正。1~9月のGDP成長率(4.3%)が想定を上回る好調さだったことを踏まえたもので、年末にかけては人工知能(AI)関連の電子機器の堅調な需要やインフラ需要の拡大が成長を下支えするとみている。

ベトナム(7.4%)の予測は0.7ポイント引き上げた。予想を上回る輸出の伸びや海外直接投資(FDI)の堅調な増加を反映。今後も輸出主導の製造業は堅調に推移するとみている。一方、自然災害や内需低迷などをリスク要因に挙げた。マレーシア(4.5%)とインドネシア(5.0%)はそれぞれ0.2ポイント、0.1ポイント上方修正した。

一方、フィリピン(5.0%)は0.6ポイント下方修正。汚職疑惑を巡る公共インフラ支出の停滞や自然災害による混乱を受けて、予測を引き下げた。タイ(2.0%)は、直近の経済指標とADBの9月時点の想定が概ね一致していることから、予測を据え置いた。

東南アジア全体の26年のGDP成長率予測は4.4%とし、前回発表から0.1ポイント引き上げた。


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