【マレーシア】三井金属、キャリア付極薄銅箔の生産増強を前倒し

【亜州ビジネス編集部】

三井金属鉱業は、首都圏セランゴール州と埼玉県の工場で計画するキャリア付極薄銅箔の生産能力増強を前倒しで実施すると発表した。昨年1月時点で2030年度までに月産能力を計560万平方メートルへ引き上げるとしていたが、新たな計画では28年度中に600万平方メートル、30年度中に800万平方メートルを目指す。データセンター(DC)やAI(人工知能)関連などの需要拡大に対応する。

両工場合計の月産能力を現在の490万平方メートルから段階的に引き上げる。300億円ほどの追加投資を想定。セランゴール州の工場では、現在の240万平方メートルを27年度に260万平方メートル、28年度に320万平方メートルとする。30年度については検討中としている。

同社のキャリア付極薄銅箔「マイクロシン」は、微細回路形成に適した1.5~5マイクロメートルの銅箔厚みと複数種類の微細な粗化処理を組み合わせた製品。主に半導体パッケージ基板などに使用されている。

■高周波基板用の生産も増強

三井金属は、セランゴール州と台湾の工場で高周波基板用の銅箔の生産能力を増強することも発表した。30年9月までに両工場合計で月産能力1400トンの体制を整備する。28年9月までに月産1200トンとする計画を既に発表しており、追加で70億円を投じて200トン上積みする。

同社の高周波基板用銅箔「VSP」は、高周波数帯のプリント基板(PCB)の伝送損失低減に寄与することから、高性能通信インフラ機器に多く採用されているという。

■コンデンサー材料の生産増強完了

三井金属は、セランゴール州と埼玉県の工場で進めていた薄型基板内蔵コンデンサー材料の生産増強を完了したことも発表した。両工場の月産能力は計7万5000平方メートルに拡大した。今後は両工場の増強と台湾での新工場設置を通じて30年度に35万5000平方メートルまで引き上げる。

同材料は通信ノイズを低減する材料として、スーパーコンピュータ向けの高多層基板やスマホに内蔵されるMEMSマイクロフォンなどに使用されている。


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