老舗家具メーカー・吉桂が提案 “家族を笑顔にする”空間造り

創業82年。高いデザイン性と機能性を兼ね備え、日本のグッドデザイン賞受賞
経験もある「吉桂(よしけい)」が、タイで製造を開始したのは2007年。
タイ人に向けた販売に注力する同社の代表取締役・吉田浩一さんが考える家具の役割とは。

日常のひとコマとして生活空間を彩る家具は、その人“らしさ”を表すひとつの要素。温もりと柔らかさを感じる素材、暮らしに溶け込む落ち着いた色味、洗練された機能美   ソファ、テーブル、キャビネット、ベッドなど、「吉桂」が生み出す家具は、一人ひとりの生活に寄り添う日常性が秘められています。

1936年、愛知県名古屋市に本社を構え、職人とともに実直に家具を作り続けてきた吉桂が、海外に目を向けたのは2007年。人口減少などによる国内市場の低迷を見据え、さらなる市場開拓として海外進出を決めました。

「信頼できるタイの家具製造工場を紹介してもらったおかげで、決心がつきました。この工場は、長くキャビネット製造を主体に行ってきたのですが、日本に勝るとも言える技術の高さとクオリティ、安定性、環境への配慮、そして経営者の人柄に引かれ、パートナーシップを結びました」と吉田さん。当時、日本の家具メーカーが海外へ進出する例は見られず、周囲からは「売れない」というマイナスの声ばかり。けれど、パートナーに絶対的な自信があったため、不安はなかったと吉田さんは笑顔を見せます。「まずは現地の反応を」と、タイの展示会へ参加すると、初日から契約確定や多くの問い合わせを受けるなど、予想を上回る好感触。2014年には製造に加え、販売事業を本格化。その翌年に会社初となる販売店舗をラチャダーにオープンし、世界の「YOSHIKEI」として走り出しました。

現地の暮らしを知ることで
新しいサービスが生まれる

現在、タイをはじめ、香港、シンガポール、オーストラリアなど7カ国に展開する吉桂ですが、国を問わず大切にしているのは、“ライフスタイル”を提案すること。「ただ家具を売るのではなく、使う方々のライフスタイルが、より豊かになるお手伝いをしていきたい。それが我々の想いですし、家具の先にある家庭をイメージしながら、みなさんの笑顔を生み出したい。それはどこの国でも変わりません」と、吉田さんはその理念を口にします。

日本ではTOCCO、BIS、SALAなど、コンセプトの異なる6つのシリーズを展開していますが、タイではそのうち5つを販売。中でも、初めて海外を対象に製作した「PURO(プーロ)」が人気を集めているのだそう。「以前は、すべて日本の家庭に向けて作っていましたが、PUROは海外向けに規格を大きくしており、日本より住居が広いタイで大ヒットとなりました」。日本品質をリーズナブルに購入したい若者層とは異なる、家具一式を買い揃える熟年層・富裕層の支持を集めたPUROは、吉桂の存在感を強めるきっかけに。来春には、色や素材、サイズなど一人ひとりのオーダーに対応する新シリーズ「source+(ソース・プラス)」が登場するなど、より自由度の高い空間造りを提案していくと言います。

周りの声も聞こえなかったほどに、無我夢中だったという1年目から10年が経ち、タイとの距離感も変わってきたと吉田さん。「仕入れでタイに来ていた頃は工場に立ち寄るだけでしたが、販売事業を始めたことでお客様との距離が近づき、現地の暮らしについて、より深く見つめるようになりました。今後さらに理解を深めて、タイを中心としたアジアの方々に喜んで頂ける空間を提供していきます」。

家で、カフェで、オフィスで…。吉桂の家具が、今日も笑顔を生み出しています。


PROFILE
吉田 浩一
Koichi Yoshida
1966年、愛知県出身。1993年より「吉桂」にて家具製造に携わり、2007年に「YOSHIKEI(THAILAND) CO., LTD.」としてタイで製造開始。14年より販売事業を開設。15年、ラチャダーにタイ1号店をオープン。現在、各国の拠点地と日本を行き来する日々。リフレッシュ方法は息子とテニス。モットーは「向上心」。


source
家族の成長に合わせて
自由に楽しめる家具を提供
国籍年齢問わず、ライフスタイルに合わせた自由なコーディネートが楽しめる吉桂ブランドのひとつ。来春には、色や素材、サイズなどを選べる「source+」がタイで登場予定。詳細は下記へ。
[問い合わせ]
Address: Urbaan Home bldg.@SC Place 1Fl., 249 Ratchadapisek Rd.
Telephone: 098-542-5404
Time: 11:00〜20:00
Email: info@source-th.com
Website:www.source-th.com


編集部より
世界中の家具を目にし、会社のトップとして指揮を執る吉田さんですが、その丁寧で穏やかな人柄、初対面でも相手を温かく包み込む空気感は、「吉桂」の家具そのものだと感じました(山形)

取材・文 山形 美郷


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