大手日系工場と労働組合によるボーナスをめぐる争議
ロックアウトも実施され、交渉の決着に注目が集まっていた

©労働省

ボーナス(賞与)とは、企業が従業員に対して支給する特別な報酬のこと。

チョンブリー県の工業団地にある「ダイキン・インダストリーズ(タイランド)」でボーナスを巡る争議が勃発し、大きな注目を集めていた。

争議の発端は、会社側が提示したボーナス案の水準が、従業員側の要求に遠く及ばなかったことだった。手厚い福利厚生とボーナスが貰える代わりに、最低賃金より少し上くらいの給料で雇われるのが、タイの工場作業員の雇用文化として浸透している。つまりタイの工場作業員にとってボーナスとは単なる「賞与」ではなく、通常の給料以上に大切な収入源なのだ。

会社側の当初の提案は「基本給5カ月分+特別手当1万2,000B」(昨年は7カ月分+特別手当2万1,000B)。これに対し組合側は「ボーナス7カ月分+特別手当の保持」に加え、契約時の条件にあった「勤続10年以上の従業員に対してゴールド3バーツの報奨」の維持を求めた。

特に“ゴールドの報酬文化”が争点となり、交渉は難航。というのも、近年はゴールドの価格高騰(ゴールド3バーツは19万Bに相当)により、高額な価値のあるゴールドに期待して働いていた従業員も多く、会社側の負担も大きくなっていったとみられる。

10回以上にも及んだ交渉は決裂し、12月6日からロックアウト(就労停止措置)を行使。組合員は出社・賃金停止に追い込まれる形となり、労働省介入のもと12月8日に12回目の交渉が行われた。
約12時間の協議の末、長らく続いた交渉が成立。ロックアウトも解除され、収束に至った模様。

今回は双方の合意で幕を閉じたが、決して他人事ではないということを忘れてはいけない。

 

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