3月28日に発生したミャンマー地震から2カ月が経過。比較的被害の大きかったバンコク都内も早急な復旧作業や修理の甲斐もあって、地震前と変わらない日常を取り戻している。
多くの人が地震のことを忘れつつある中、都内にある某コンドでは現在も地震の被害に苦しめられているという。
そのコンドというのが、チャトチャック区にある築33年・900戸以上の部屋数がある「チョークチャイルアムミット」。地震発生から2カ月が経過しているにも関わらず、壁や内装には修理されていない亀裂が多く残る他、全4基のエレベーター、一部の部屋に関しては電気と水道が現在も使えないという深刻な状態が続いている。
同コンドには高齢者も多く住んでいるが、エレベーターが使えないため毎日階段を上り下りしなければならず、高齢者にとっては大きすぎる負担だ。
さらに問題なのが、コンドの管理事務所の対応。状況の改善を求めても明確な回答が得られず、しまいには住人やコンドスタッフらのLINEグループ宛に質問を送ってもメッセージを削除されてしまうなど、ずさんな対応の連続で、多くの住人は強制的に他の住居に引っ越さなければならない状況だという。
また最近、同管理事務所の前理事長や多くの職員が辞職しており、新たな体制への移行が進められているものの、今のところ具体的な改善策は示されていないようだ。
住人たちは消費者保護局に対して正式な調査と対応を求めているが、事態の解決には時間がかかるとみられている。
“平穏に暮らしたい”その切なる願いが一刻も早く訪れることを願うほかない。




