裏マスコット的存在?
ミズオオトカゲ

動物の死骸を処理してくれる掃除屋として、生態系に欠かせない役割も担っている。

ルンピニ公園から街中の側溝まで、さまざまな水辺に生息するミズオオトカゲ。タイ語では「トゥア・ヒア」と呼ばれ、一説によると害獣扱いされていたことから、程度の低さを表すパーリ語(上座部仏教の古典語)が転じて“ヒア”と名付けられ、罵倒語としても用いられていました。

現在でも親しい間柄で、冗談や感嘆詞として使用されるほか、公的な場では“銀と金の体”を意味する「トゥア・グン・トゥア・トーン」と言い換えられることも。場面に応じて語彙を使い分けるタイ語の特徴が垣間見えます。

大きなヤモリ?

ルンピニ公園に大量にいるミズオオトカゲは、都市開発で生息地を追われた個体が排水溝などから園内に入り込み、そのまま住み着いたもの。刺激しない限り襲ってくることもありません。

今年4月、都庁によって園内にオブジェが設置され、7月には経済動物として条件付きの飼育も可能に。タイの人々にとっては、あまりにも身近な存在のため「大きなヤモリ」程度の認識なんだとか。
この国の懐の深さを象徴する裏マスコットとも言えるかもしれませんね。

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