タイでの生活にも慣れて、日常が当たり前になってくるとついつい「海外に住んでいる」ということを忘れがちになります。あまり考えたくはないかもしれませんが、「もしもの時」の備えできていますか？きちんとできていない場合は家族や会社に多大な負担を残してしまうかもしれません。

事前に備えるべき重要書類
最も重要なのは「緊急連絡先リスト」です。日本の家族、会社担当者、在タイ日本国大使館の連絡先を一つにまとめ、常に携帯しましょう。緊急時にはまず連絡が取れることが最優先事項です。

次に重要なのが「エマージェンシーカード」。持病、血液型、アレルギー情報などを日タイ両言語で記載し、財布に常備しておくことで、緊急搬送時に適切な医療処置を受けられます。

資産が多い方や家族関係が複雑な方は、遺言書の作成も検討すべきでしょう。特にタイと日本に資産がある場合は、両国の法律に基づいた形式での作成が必要になります。

タイ人配偶者がいる場合の特別な配慮
タイ人配偶者がいる方は、言語の壁を考慮した準備が必要です。日本の年金制度や相続手続きをタイ語で説明した資料を用意し、日本の家族の連絡先も共有しておきましょう。葬儀の希望（日本式かタイ式か）も事前に話し合っておくことで、文化の違いによる混乱を防げます。


私たちは自分の死を想像したくありませんが、海外で暮らす以上、万全の準備をしておくことが家族への最大の思いやりとなります。タイという国で「安心」して暮らすための基盤として、ぜひこれらの準備を進めてください。