【亜州ビジネス編集部】
政府系の複合企業ケッペルは3日、西部ジュロン島での低炭素アンモニア発電と船舶向けアンモニア燃料供給の事業化に向けた基本設計(FEED)を行うと発表した。住友商事も参画するコンソーシアム(企業連合)を通じて、シンガポール海事港湾庁(MPA)とエネルギー市場監督庁(EMA)から事業開発者に選ばれた。
ケッペルがコンソーシアム(企業連合)を主導し、燃料貯蔵タンク運営の独系アドバリオも参画。バリューチェーン(価値の連鎖)全体に関するFEEDを行う。同様の提案をした6つのコンソーシアムの中から選ばれた。
発電所や貯蔵ターミナルの整備を目指す。発電所の出力は55~65メガワット(MW)を想定し、ケッペルが開発。輸入された低炭素またはゼロ炭素のアンモニアを発電燃料に使用する。ターミナルはアドバリオが事業者となり、年10万トン以上のアンモニア燃料供給を可能とする。
住友商事は2027年からアンモニア燃料供給の実証を行い、30年の本格的な商業化を目指す。
住友商事とケッペルは2021年にアンモニア燃料供給に関する提携で覚書を締結。事業の実現に向けて共同研究を行ってきた。





