【亜州ビジネス編集部】
在フィリピン日本大使館は、コメ収穫後の乾燥や貯蔵、精米に必要な機材の供与に17億円を限度額とする無償資金協力を行うと発表した。国産米の供給不足で輸入が増えており、背景にある収穫後の損失や、収穫後の処置に必要な機材の不足・老朽化といった課題の解決に貢献する。
大野祥臨時代理大使とフィリピンのラザロ外務相が先週に交換公文に署名した。機材はルソン島北部のイサベラ州で使われる。
フィリピンでは2024年にコメ輸入量が過去最高の474万トンに達した。現地報道によると、天候不順で国内生産が減ったほか、精米後に残った白米の重量の割合を示す精米歩合が低下したことも自給率低下の要因とされる。同年のコメ自給率は、1988年の集計開始後で最低となる71.7%まで低下した。





