タイでは数年前からペットブームだと言われ、バンコクの街中では犬を連れて散歩する人の姿を見かけることが多くなりました。
そんな光景を見ていると「自分もペットと暮らしてみたいな」と思うのが人情。ペットと一緒の暮らしは想像するだけでもなんだかウキウキしてくるものです。
タイでペットと暮らすには、日本と気候や生活環境が異なることを理解してからペットとの暮らしを考えなくてはいけません。日本からタイへ赴任・移住するにあたり、大切な家族の一員であるペット(犬・猫)を同伴させたいと思う方もいるでしょう。そのためには検疫や、出入国に関する煩雑な手続きをクリアしなければならないことも多々あります。
いずれにしても愛するペットと共に過ごす時間は、タイでの暮らしをより豊かにしてくれるはず。ペットと暮らすために必要な情報や、ペットを渡航させるための手続きが必要な方はこのコンテンツを参考にしてみてください。
- タイにペットを連れて行く(日本を出国する)
- おおまかな手続きの流れと目安時期(一例)
- タイの空港に到着・入国後の手続きの流れ
- タイに入国できるペットの条件
- 主な連絡先一覧・関連情報サイト
- ペットと暮らすための住まい探し
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- バンコクでの部屋探しについて徹底解説!
- ペットの健康管理と動物病院について
- タイでかかりやすいペットの病気って?
- 室内飼いで留意すべきポイントは?
- タイで義務付けられている予防接種は?
- やっぱり安心!日本語が通じる動物病院
- タイでペットを購入・家族に迎え入れるには
- ペットショップで購入する
- ブリーダーから購入する
- ローカル・マーケットで購入する
- 動物保護センターで譲り受ける
- 里親募集マッチングサイトを利用する
- タイのペットフードは百花繚乱!
- どんなペットフードがあるの?
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- お散歩&ペットフレンドリーなお出かけスポット
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- ペット同伴可の公園へ出かけよう!
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- バンケーピロム公園
- ティアンタレー ・パッタナー・プルクサーピロム公園
- ブンノーンボン公園
- 保健省公園
- 日本にペットを連れて帰る(本帰国の準備)
タイにペットを連れて行く(日本を出国する)
日本からタイへ犬・猫を持ち込むためには、「日本を出国するための条件」と「タイに入国するための条件」の2つを満たさなければなりません。それぞれの細かな条件を把握し、検疫や証明書の取得といった手続きを完遂するには相応の時間を要します。
また、申請にはタイの動物検疫所とのやりとり(タイ語・英語)が必要になりますが、日本のようにはスムーズに事が運ばないことも想定されます。引越しから逆算して半年前ほどから計画的に準備を始めていきましょう。
おおまかな手続きの流れと目安時期(一例)
①出国6カ月前
- 出国予定の空港が管轄する動物検疫所に電話またはEメールで連絡し、手続きに必要な書類(輸出検査申請書、予防接種証明書など)を確認しておく
- あらかじめ犬・猫にマイクロチップを装着する(英訳したマイクロチップ装着証明書を取得)。装着前に接種した予防注射は無効となるため要注意
②出国2カ月前まで
- 狂犬病(犬の場合は狂犬病とレプトスピラ症)の予防接種を2回以上済ませ、「接種証明書」を準備する
- 利用する航空会社に連絡し、搭乗者の航空券とペット輸送のための手続きを行う
ポイント
航空会社や搭乗する便によってペットの輸送可能枠が異なるため、早めの問い合わせ・予約がお薦めです!
③出国60日〜7日前まで
タイ政府が発行する「輸入許可書(Import License)」の申請に必要な書類・情報(※下記参照)を揃えて、タイ・スワンナプーム国際空港動物検疫所(qsap_bkk@dld.go.th)宛にEメール(タイ語・英語)で送付する。
※現在、タイにペット(犬、猫、うさぎ)を連れていく場合(機内持ち込みやお預け荷物を含む)、事前申請(メールで輸入許可申請)が不要となっています。下記の必要書類をタイ到着時にスワンナプーム空港動物検疫所(手荷物受取ターンテーブル8番付近)に提出し、手続きを行ってください。
ただし、旅行者を伴わない渡航(Air Cargo等)場合は従来通り事前申請が必要となります。
また、この処置はたびたび変更される可能性があるので、事前に在日本タイ大使館・領事館にお問い合わせください。
手続きには時間がかかるため、タイ王国大使館(東京・大阪)では入国の6週間前までの準備開始を推奨
(書類は英文で発行または翻訳し、PDFかJPEG形式で送付する)
「輸入許可書(Import License)」申請に必要な書類・情報
- ①申請者のパスポートのコピー(顔写真のあるページ)
- ②日本国内の住所とタイ国内での住所
- ③動物の個体情報(例:種類、性別、年齢、色、マイクロチップ番号など)
- ④ワクチンの接種証明書
- ⑤ペットの写真(カラー写真でペットの顔がはっきりと判るように写すこと)
- ⑥入国日程(日時、便名)
- ⑦日本出国時の空港名
- ⑧以下からダウンロードした「輸入承認申請書(R1-1)」
https://www.opsmoac.go.th/tokyo-news-preview-421391792428 - ⑨マイクロチップ装着証明書
④出国7日前まで
(1)の動物検疫所に連絡し、「輸出検査申請書」を提出し検査の日時を予約する。または、インターネット上で輸入事前届出や輸出入申請手続ができるシステム「NACCS(ナックス・動物検疫関連業務)」上で申請を行う
⑤出国1日前まで
(3)のタイ・スワンナプーム国際空港動物検疫所から「動物輸入通知(Notification for Importation of Animal)と犬及び猫の輸入条件(Requirements for the Importation of Dogs and Cats into the Kingdom of Thailand)」をメールで受領(60日間有効)。書類を印刷し提出要に保管する
最寄りの動物病院で獣医師による健康診断を受け、健康診断証明書を受け取る
⑥出国当日3時間前まで
予約した日時に空港の動物検疫所でペットを預け、出国検査を済ませる。検査を終えたら、「輸出検疫証明書(原本)」を受け取る
ポイント
少しでも書類に不備があると予定通りに出国できません。あらかじめ動物検疫所に書類・下書きを送り、確認してもらっておくと安心です。
タイの空港に到着・入国後の手続きの流れ
STEP1
タイ・スワンナプーム国際空港に到着後、大型荷物のカウンターでペットを受け取る。その後、空港内の動物検疫所(Animal Quarantine Station、手荷物受取所ターンテーブル8番付近)に申し出る
STEP2
日本の動物検疫所で受け取った「輸出検疫証明書(原本)」、タイの動物検疫所からEメールで届いた「動物輸入通知(Notification for Importation of Animal)」のコピーを提示し、書類審査とペットの健康検査を受ける
STEP3
手数料510B(タイバーツのみ)を納付し、タイ政府発行の「輸入承認書(Import License)」を受領する
STEP4
税関で「輸入承認書(Import License)」を提示し、輸入関税1,000B程度(タイバーツのみ)を納付する
タイに入国できるペットの条件
- 動物は健康で感染症の兆候がないこと
- 出国21日前までに下記の予防接種を受けること
犬:狂犬病、ジステンパー、パルポウイルス、犬伝染性肝炎、レプトスピラ症
猫:狂犬病、猫パルポウイルス(FPV) - マイクロチップを装着すること
- 「輸入許可書(Import License)」の申請・取得
タイに持ち込みが禁止されているペット
- 生後4カ月未満の犬・猫
- 禁止犬種(アメリカン・ピット・ブル・テリア、ロットワイラー、ドーベルマン、ブラジリアン・ガード・ドッグ)
航空会社で預かれない犬種
ブルドッグ、フレンチブルドッグなどの短頭犬種は、他の犬種と比較して高温に弱く、熱中症や呼吸困難を起こす恐れがあるので、各航空会社では預かりを制限しています。また、妊娠中の犬・猫は預けることはできません。