“ミィ” 泰のビジネスを学ぶ BNK48大久保美織の挑戦

今週の疑問

どうしてタイには日本の会社が多いの?

長谷場:先週は、『なぜ、タイが日本企業の進出を求めたか』まで勉強しましたね。

ミィ:日本の部品メーカーさんに、タイに進出するようお願いしたんですよね。

長谷場:はい、そうですがうまくいきませんでした。1977年当時は輸入車が認められていて、全体の40%近くを占めていました。タイ国内市場も小さかったので組み立てメーカーは過剰設備を抱えて、1976年〜77年にかけ一部米国メーカーが撤退するとう事態まで生じたのです。

このためタイ政府は、タイにある企業を守るために78年に乗用車及び大型バスの輸入禁止および部品の輸入関税率の引き上げを実施しました。 

ミィ:うわっ、キビシー。

長谷場:それだけではありませんよ。国産化部品の使用比率も、乗用車を78年から、商用車を79年から5年以内に段階的に50%まで引き上げる国内自動車産業の育成強化措置をとったのです。

ミィ:徹底してますね。何がなんでもタイで車と部品を作ってくださいと。

長谷場:そうです。それほど自動車産業はタイ経済にとって重要なのです。

ミィ:これが、自動車関連の日本企業が増えるきっかけだったのですね。

長谷場:その通りです。結果、現在は自動車組み立てメーカーは10社以上、一次は100以上の車種が製造されています。その後は、順調にタイで日本車の製造及び販売が続きます。80年代には、タイで走る日本車比率は、約8割にも達したんです。

ミィ:本当にすごいですよね。はじめてタイに来た時は、日本と変わらないほど、日本の車が走っていたことに驚きました。

長谷場:タイで製造される車の多くはタイで販売されますが、ちなみに、現在タイではどのくらいの車が作られていると思いますか?

ミィ:えええ? 見当がつきませんよー。100万台くらいですか?

長谷場:惜しい・・・。確かに100万台の大台を超えていた時期はありますが、最近は80万台ほどです。ただ、自動車保有(乗用車)数は約800万台で約8人に1台が保有している計算です。日本の保有率は約50%ですから、まだまだ増えますよ。

ミィ:えええええ。そうしたら、もっと渋滞しちゃいますよ。

長谷場:そうですね。だからこそ、環境に配慮した、公共交通インフラの整備や道路インフラの再整備などが大切になっていくわけです。

ミィ:そうかぁ、パープルラインとか、都市交通が増えている理由がそこにあるわけですね。

長谷場:その通り!!!タイに日本の会社が多い理由がわかってもらえたようで、良かったです。

ミィ:はい、よく分かりました。ありがとうございます。先生、自動車メーカー以外の会社が増えた理由も教えてください。

長谷場:勉強熱心ですね。次回は、その他の日系企業が増えた歴史を勉強しましょう!

—次週に続く

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