日中、初の共同参画

3空港を結ぶ高速鉄道で“トリプル・ウィン”


EEC(東部経済回廊)の主要プロジェクトのひとつ、3つの国際空港(ドンムアン、スワンナプーム、ウタパオ)を結ぶ高速鉄道の開発計画に、新たな動きが見られた。

3日、ソムキット副首相と会談した国際協力銀行(JBIC)の前田匡史副総裁は、同計画に対し“日本企業と中国企業との連合による参画”を提案した。日中の企業が第三国のインフラプロジェクトで共同参画を行うのは、初めてのこと。多くの関連企業や投資家らも熱い視線を送っている。

昨年2月、閣議承認が下りた同プロジェクトをおさらいすると、既存の高架鉄道エアポートレールリンク(ARL)パヤタイ駅―スワンナプーム空港(総延長29キロ)に加え、ドンムアン空港―ARLパヤタイ駅(総延長21キロ)、スワンナプーム空港―ウタパオ国際空港(総延長170キロ)の新設事業だ。総延長220キロ、事業規模は2,245億4,000万バーツ(約7,700億円)。民間資金を活用する官民連携(PPP)事業で、契約期間50年のBOT(建設・運営・譲渡)方式とされている。

タイ政府は、東部のインフラ整備を進めることで、ロボティクスやデジタル技術、次世代自動車といったタイの産業高度化政策「タイランド4.0」の促進を図る狙いだ。現時点で、入札予定を5〜8月とし、2023年の完成を目指す。ただし、手続き等の流れはEEC法が発効された後、改めて公表されるという。JBICは落札企業に対し、低利融資を行えるよう準備を進めている。

ソムキット副首相は今回の提案について、「高速鉄道の建設のみならず、長い期間を通じて利益を生み出すものを目指してほしい」と言及。“トリプル・ウィン”の実現に期待が高まる一方、プラユット暫定首相も「同プロジェクトを通して、アジア全体のさらなる良好な関係に繋がることを願う」と歓迎ムード。

日中初となる共同参画プロジェクト。どの企業がその権利を手中に収めるか。結果は、蓋を開けてみないとわからない。いち在タイ日本人として、現地日系企業の参画を願う。

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