タイとフィリピンのニューハーフがスクンビットで大乱闘。
多くのメディアも取り上げたその騒ぎの理由とは…

タイは世界の中でもLGBT(性的少数者の総称)に対して比較的寛容な国の一つであるとともに、タイの人々にとって性別とはとてもプライベートでセンシティブなものだと言える。近年では政府主導のもと、毎年6月にはプライド月間を開催。また、同性結婚(平等結婚)が法案で承認されたことで近く適用される流れとともに、LGBTの権利に関する問題解決の見通しが立った。

そんな中、タイ人とフィリピン人のニューハーフが乱闘騒ぎを起こして話題となっている。

それは3月4日の夜、スクンビット・ソイ11での出来事。事の発端はフィリピン人のニューハーフ約20人が、タイ人のニューハーフ2人に暴力を加え、その勝ち誇ったような姿をSNSに投稿した事だった。

その投稿を見て怒った全国のタイ人ニューハーフが、次々と駆けつけてきて参戦。都内はもちろんパタヤなどからも数百人が集まり、フィリピン人たちが宿泊しているホテルを取り囲んだ。現場は未曾有の大混乱。警察はフィリピン人たちをルンピニ署に連行してその場を収めようとしたが、フィリピン人たちをホテルの外へ連れ出した途端、激昂したタイ人たちが殴りかかるという修羅場に発展してしまった。

結局、警察は騒ぎに加わったタイ人も署に連行し、署にも押し寄せたサポーターたちを解散させることに。この騒ぎはテレビで集中的に報道されていたが、世間の声の多くは「仲間を見捨てずにタイのニューハーフの誇りを守り抜いた」などと賞賛。

しかし、“夜の街”の実態が露わになったことで、その闇にメスが入るきっかけになるかもしれない。

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