強姦罪に極刑を適用

2年ぶりに、性犯罪に関する刑法が改正された
しかし、犯罪を誘発するタイ社会の闇は深く…。

2019年6月現在、タイ全土の刑務所には30万4417人もの犯罪者が収監されている。これは世界で6位、東南アジアの国々の中では最悪の数字だ。その7割は麻薬・薬物犯罪だが、強盗よりも強姦事件が多いというから驚きを隠し得ない。

性犯罪に関して特に人々の意識を煽ったのが、14年にバンコク行きの寝台車両内で発生した一人の少女の殺人事件だ。当時、タイ国有鉄道の職員だった男が車内で13歳の少女を強姦したのち、生きたまま列車から遺棄。その亡骸が線路脇で発見されるという凄惨な事件に、国民感情に大きな変化が芽生えた。

事件から2度目となる去る5月28日の法改正で、最も重要視されたのが厳罰化だ。今後、犯罪者には懲役4〜20年ないし8〜40万バーツの罰金を科し、被害者の死亡時には死刑も適用される。さらに、弱者を狙った犯罪にはさらに刑罰を加重。被害者が15歳未満の場合は最小8万バーツだった罰金を14万バーツ以上と改め、新たに障がい者や高齢者についても盛り込んだ。

今回の改正に評価の声もあるが、性犯罪者も恩赦の対象となることから否定的な意見も少なくない。また、人権活動家のジャデット氏は「男尊女卑の悪しき風習が社会の根底にあり、根本的な解決には程遠い」と主張。酒や麻薬といった犯罪要素の排除にも注力すべきだとしている。いずれにせよ、今回の改正が少しでも犯罪の抑止力となることを心から望むばかりだ。

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