マスコミが事件を泥沼化!?

報道を通じて犯人が警察の動きをキャッチ。 SNSには「長期戦にもつれた原因」との指摘

8日、陸軍特務曹長のジャカパン・トマ(31)容疑者がナコーンラーチャシーマー県内の陸軍基地や商業施設などで銃を乱射。

30人が死亡、58人が重軽傷を負う大惨事となった。

国内外から多くの注目が集まった同事件を通じて、国内では「報道の在り方」を改めて考え直す動きが出ている。

問題視されたのは、事件発生から事件が収まるまで、約18時間かかっている点。

ツイッター上では「警察の動きが報道で筒抜けになり、逮捕が遅れた」と指摘されている。

投稿によると、「警察がスナイパーを使う」との報道を目にした犯人は、4階から地下に移動。

また、メディアが「防犯カメラを利用している」「ドローンを活用する」と伝えるや否や、犯人はカメラやドローンを破壊したという。

一連の報道に対し、「警察の活動を妨害した」と批判するコメントがSNS上に殺到。

「#報道倫理なきメディア」のハッシュタグがトレンド入りするほど、マスコミ論議は加熱した。

事態を重く見た国家放送通信委員会は11日、メディア各社を招集し、意見交換を実施。

場合によっては「放送の即時停止」といった強行措置も検討に入れているとの考えを示している。

現場のジャーナリストは日々、他のメディアよりも早く、正確で内容の濃い情報を発信しようと努める。

ただ、そんな激しい競争の中でも冷静に「伝えるべきことを見極める」ことが今後求められるだろう。

この記事をSNSでシェア!

一番上へ戻る