タイの病院事情

近隣諸国の中でも高い医療水準を誇り、日本や欧米に引けを取らない世界トップレベルの医療サービスを享受できるタイ。とくに近年は「医療」と「観光」を組み合わせた「メディカル・ツーリズム」に国を挙げて取り組んでおり、バンコクをはじめとする都市部を中心に、専門性の高い医師や医療従事者を擁する国際病院が林立しています。
 
また、バンコク都内にはタイ語・英語の他、日本語通訳や日本人専門外来を設けている私立病院やクリニックがあり、とても充実した医療環境が整っていると言えるでしょう。こうした日本語が通じる医療機関の多くは、“バンコクの日本人街”とも呼ばれるスクンビットエリアに集中。出産・子育て世帯をサポートする婦人科や小児科はもちろん、歯科、皮膚科、睡眠障害や不妊治療に特化した専門センターなど多岐に渡る診療科を備え、「言葉の壁」に戸惑うことなく安心して受診することができます。

タイの気候と、気をつけるべき病気

国土の大部分は熱帯モンスーン気候に属し、首都・バンコクでは3〜5月が暑季、6〜10月が雨季、11〜2月が乾季と3つの季節に分けられます。
特に雨季は、暑季に比べると気温は下がるものの湿度が高く、食中毒や消化器感染症などが起こりやすい季節です。
外食時には衛生管理の行き届いた店を選び、少しでも体調に異変を感じたら早めに医療機関を受診しましょう。

また、乾季は平均湿度が低く比較的過ごしやすい日が続きますが、微小粒子状物質(PM2.5)などの大気汚染による影響で、咳や気管支喘息といった呼吸器疾患に注意が必要。
外出時にはマスクを着用する、PM2.5濃度が高い時間帯は屋外での活動を控えるなどの警戒が呼びかけられています。
ちなみに、都市部ではリスクが低いものの、旅行で田舎を訪れる際には、蚊が媒介するマラリア、野犬・野良猫による狂犬病などの感染症にも気をつけましょう。


※情報参考
厚生労働省検疫所



日本とタイの医療の違い・受診時のポイント


医療機関の種類


コロナ禍における上手な病院のかかり方


一般的な私立病院受診の流れ

① 予約

電話やE-mail、ホームページから受診希望の日時を予約する。一部の診療科を除き予約なしでも受診できるが、対応できる医師がいない場合もあるので、受診する診療科・部門や在籍する医師のスケジュールを確認しておくと安心。

「サミティヴェート病院 スクムビット」「バムルンラード・インターナショナル病院」では日本語で予約可能。

画像提供:サミティヴェート病院 スクムビット

② 受付

初診時には受診前に個人情報の記入・登録が必須(再診時は診察券を持参する)。受診者のパスポートと、医療保険などに加入している場合は保険証券を持参すること。日本語の通訳や、帰国後に保険申請をする際に提出する海外療養費請求書類が必要な場合は、受付で申し出る。

※コロナ禍の現在、来院時にはマスクの着用が必須。また、発熱、咳、鼻水、喉の痛み・違和感、息切れなど新型コロナウイルス感染症を疑う諸症状がある場合は通常の受付をせず、病院指定の通路を通って専用窓口にて受付を済ませること。

画像提供:サミティヴェート病院 スクムビット

③ バイタルサインの確認

身長、体重、血圧、体温、病歴、服薬状況、アレルギーの有無などを測定・問診する。

④ 医師による診察

対応する病院の場合、希望によって日本語通訳が診察に立ち会う。

⑤ 会計

診察終了後、窓口に整理券または診察券を提出する。処方された薬を受け取り、会計を済ませる。クレジットカードも使用可能。


保険の活用

海外旅行障害保険に加入している場合は、医療機関をキャッシュレスで利用できることもあります。そのほか日本の国民健康保険、タイの社会保険や民間医療保険に加入していれば利用可能。支払い能力が認められなければ治療に入らないこともあるため、万が一の事態を考慮して保険証を携帯しておくことがオススメです。


日本で加入してきた海外旅行傷害保険の使い方

タイへの赴任前、日本で加入している人も多い海外旅行傷害保険。その使い方や注意すべきポイントをまとめました。


保険証書の提示と書類への記入

保険が適用されるかどうかは保険会社が判断します。
したがって、予め治療前に契約者が自分で保険会社に問い合わせておく必要があります。

また、治療が補償範囲を超えてしまった場合は、自己負担で支払わなければなりません。
保険証書の提示と添付する請求書類への記入は、保険を請求するごとに必要となります。

保険証を忘れてしまった場合は、キャッシュレスサービスを利用できないので注意しましょう。自腹で治療費を病院に支払った場合は、後日契約者が保険会社に請求してください。


ポイント

  • 請求書類へのサインを忘れずに
  • 保険証書のコピーをいつも携帯していると安心
  • 治療費が保障限度額を超えた場合は契約者の自己負担に


クレジットカード付帯保険の使い方

クレジットカードには、海外旅行傷害保険が付帯している場合が多く、キャッシュレス治療を受けることができることも。その使い方や注意すべきポイントをまとめました。


クレジットカード付帯保険を使う場合

付帯保険を使ってキャッシュレス治療を受ける場合は、予め契約者がクレジットカード会社に連絡し、保険会社が発行する支払い証明書を病院へ送付してもらわなければなりません。その際に本人確認、カード資格、出国日、症状などの確認をしてください。

病院で治療を受ける際には、日本からの最終出国日を確認できる書類が必要なので、「パスポート、Eチケット、搭乗券」などを必ず持参しましょう。

保険会社が発行する支払い証明書が間に合わない場合は、キャッシュレスサービスを利用できないため、治療費を病院に支払ったうえで、後日、契約者が保険会社に請求してください。


ポイント

  • 保険加入前から発症または治療が開始されていた疾病は保険適用対象外
  • 初診日から180日間を超えた治療や経過観察にかかる費用は自己負担
  • 治療費が保障限度額を超えた場合、超えた分の費用は自己負担
  • 付帯保険の補償額を確認しておくこと
  • 妊娠、歯科治療、健康診断など、保険が適用されない場合を確認しておく




タイ在住者のための健康診断・人間ドック




タイ在住者のための予防接種(ワクチン)

タイでは日本にいるときよりも感染するリスクの高い病気がありますが、予防接種により感染や重症化を防ぐことができます。
日本の外務省がタイの赴任者・1カ月以上の長期滞在者向けに接種が必要と発表しているのは、下記のうちA型肝炎、B型肝炎、破傷風の3種です。農村地域に滞在する、動物との接触が予想される場合には、これに狂犬病や日本脳炎も推奨されています。
免疫がつくまでには時間がかかるため、タイ入国までに有効なスケジュールを立てて接種を完了しましょう。

ただし、日本で所定の摂取回数を終えられなかった場合や、追加免疫が必要な場合でもタイの医療機関で再接種できるので、医師に相談してみるとよいでしょう。
ちなみに、黄熱リスク国からのタイへの入国・帰国時(9時間以上のトランジットを含む)には、「イエローカード(黄熱ワクチン接種証明書)」の提示が必須です。



日本人がかかりやすい病気

「こんなときは、何科で診てもらう?」
気候の違いや海外生活のストレスなどから、予期せぬ病気や突然の事故に見舞われてしまうことも。タイにいるからこそ、「自分の健康は自分で守る」という意識が大切です。不安・不調を感じたら適切に医療機関にかかり、体調管理に努めましょう。



かかりつけ小児科の選び方・スムーズな受診のコツ

赤ちゃんや小さな子どもたちは急に体調を崩しやすく、小児科のお世話になる機会も多いもの。また緊急時以外にも、普段から発育・育児についての相談ができる身近な小児科医がいると心強いはず。できるだけ早い段階で、「我が家のかかりつけ」を見つけておくことをお薦めします。






タイで妊娠・出産・子育てをするなら

出産は女性にとってはもちろん、新たに赤ちゃんを迎え入れる家族にとっても一大イベント。日本で里帰り出産を希望する妊婦さんもいますが、バンコクにはいわゆる不妊治療からハイリスク妊娠・分娩(多胎・高齢妊娠など)まで一貫してサポートしてくれる高度な総合病院があり、多くの日本人先輩ママたちが一人ひとりの希望に沿った“バースプラン”で赤ちゃんを授かっています。




日本語対応の病院をお探しなら!

バンコク都 – 新型コロナ新規感染者数

※( )内はタイ全体の新規感染者数


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