バンコクを起点に全国を走る!
タイ国鉄(SRT)の乗り方・路線図

フアランポーン駅

 

タイ唯一の鉄道会社として1890年に設立されたタイ国鉄(SRT)。主な路線は「北部・東北部・東部・南部」の4つで、全路線の延長距離は約4507kmに及びます。

2023年1月には、フアランポーン駅から一部路線の発着が「クルンテープ・アピワット中央駅(旧バンスー中央駅)」に移転。バンコクの玄関口であるドンムアン空港からSRTダークレッドラインが乗り入れているほか、MRTブルーラインも乗り入れており、バンコク都内からのアクセスも至便になりました。

TOPICS SRTホアヒン駅 新駅舎誕生!

©SRT

2023年12月11日、タイ国鉄(SRT)の新ホアヒン駅が開業。同駅は南部線(ナコーンパトム県〜チュムポーン県区間)の複線化の一環として建設され、地下を含む3階建ての大型駅。なお、112年前に開業した旧ホアヒン駅はタイ芸術局に歴史的建造物として登録されているため、解体せずに街のランドマークとして保存されます。



タイ国鉄(SRT)


バンスー中央駅はクルンテープ・アピワット中央駅へ名称変更

クルンテープ・アピワット中央駅(旧バンスー駅)

クルンテープ・アピワット中央駅はフアランポーン駅の代わりとなるタイの新しい中央駅で、ASEAN最大の広さ(約27万㎡)を誇るターミナル駅。

タイ国有鉄道(SRT)の長距離列車やダークレッドライン、ライトレッドライン、MRTブルーラインが通ります。将来的にはエアポート・レールリンクも通り、スワンナプーム国際空港とドンムアン国際空港へつながる予定。
同駅からは北部、東部、東北部、南部方面へ向かうことも可能です。


4つのフロアで構成されるクルンテープ・アピワット中央駅

  • 地下には駐車場を完備(約1700台駐車可能)。MRTブルーラインと接続しています。
  • 1階にはチケット売り場やフードコート、待合室などがあります。
  • 2階は長距離列車や近郊列車(ダークレッドライン・ライトレッドライン)のプラットホームです。
  • 3階は高速列車やエアポート・レールリンクなどのプラットホームです。


タイ国鉄(SRT)の路線と路線図

北部方面路線

ロッブリー〜ナコーンサワン〜ピチット〜ピッサヌローク〜バーンダーラ〜ランプーン〜終点はチェンマイ。バンコクからの路線距離は約751km。


ココに行ける!
  • アユタヤ
  • チェンマイ
  • 黄金の三角地帯(ゴールデン・トライアングル)

東北部方面路線

東北部ナコーンラーチャシーマーに向かい、同県から2路線に分かれます。一つは東北部コンケーン〜ウドンターニー〜ノーンカーイ経由でラオスのヴィエンチャンが終点。バンコクからの路線距離は約627.25km。もう一つは東北部コラート〜ブリラム〜スリン経由でウボンラーチャターニーが終点。バンコクからの路線距離は約575km。


ココに行ける!
  • イサーン地方
  • ヴィエンチャン(ラオス)※国際列車

南部方面路線

中部ナコンパトムに向かい同県で3つの路線に分かれます。一つ目は西部カンチャナブリーまで約210km、二つ目は中部スパンブリーまで約157kmの路線。三つ目がメイン路線で、ペッブリー〜チャアム〜ホアヒン〜チュムポーン〜スラーターニー経由でトゥンソン〜ハジャイ〜ヤラー〜スンガイコーロック1まで。トゥンソンで分岐してトランへ向かう路線もあります。また、国際列車に乗ればマレーシアとシンガポールまで行くことが可能です。


ココに行ける!
  • カンチャナブリー
  • ナコンパトム
  • マレーシア ※国際列車
  • シンガポール ※国際列車

東部方面路線

東部チャチュンサオ〜プラーチーンブリー〜サケーオまで約250kmの路線。また、ウォンウィエンヤイ駅から中部サムットサーコーンを経由して、サムットソンクラームまで伸びる路線などもあります。


ココに行ける!
  • パタヤ
  • カンボジア国境(アランヤプラテート)

メークローン線

東部チャチュンサオ〜プラーチーンブリー〜サケーオまで約250kmの路線。また、ウォンウィエンヤイ駅から中部サムットサーコーンを経由して、サムットソンクラームまで伸びる路線などもあります。


ココに行ける!
  • メークローン市場


SRTの列車種別

6つの運行タイプがあります。

  • Special Express(特急)
    主要駅のみに停車する長距離列車
  • Express(急行)
    主要駅のみに停車する長距離列車(特急列車より編成両数が多い)
  • Rapid(快速)
    長距離列車。急行よりも停車駅が多い
  • Ordinary(各駅列車)
    バンコク発のすべての駅に停車する列車
  • Commuter(近郊列車)
    通勤通学をする都民のためにバンコクと周辺の半径150km以内で運行する列車。すべての駅に停車する
  • Local (各駅列車)
    地方県間を移動する目的で運行する列車(バンコク発ではない)。すべての駅に停車する
  • Excursion(観光列車)
    期間や運行日が決まっている特別観光列車

SRTチケットの買い方

SRTの乗車チケットは次の2つの方法で予約・購入ができます。

1.オンライン(アプリ/WEBサイト)

外国人がチケットを購入するなら、「D-Ticket」アプリやWEBサイトを利用するのが一番早くて簡単。決済方法はクレジットカードまたはデビットカードのみ。
※SRTウェブサイト、アプリはアカウント登録必須
※1回で10名分のチケット購入可能



タイ国鉄コールセンター
1690

SRT D-Ticket

iOSアプリAndroidアプリ

2.SRT各駅の窓口

決済可能なカードを持っておらず、現金で支払いたいという場合は各駅の窓口でチケットを購入できます。ただし、人気の列車などはオンラインですでに完売している可能性もあるため、早めに買うようにしましょう。


子ども料金

身長150cm以下の子どもには、子ども料金(およそ半額)が適用されます。席が必要のない身長100cm以下の子どもは乗車無料です。


SRT利用時の注意点


トイレの有無

SRT各駅と車両に設置されています。車内のトイレはあまり清潔でなかったり、ティッシュが無い場合があるので注意が必要です。


手荷物や大きな荷物に関して

手荷物の大きさは各辺50×50×50cmを超えない物、可燃性または危険性のない物、匂いが強くない物は車内に持ち込むことができます。
急行・高速列車、普通車、近郊列車(子どもの荷物は1人15kgまで)では、1等車で50kg以下、2等車で40kg以下、3等車で30kg以下の手荷物は無料。規定重量や規定サイズを超える場合は、荷物の料金と手数料が追加されます。

また、ペットの搬送料金は最低50Bと重さによる手数料がかかります(すべてのペットはエアコン付き車両への持ち込みが禁止されています)。


重量を超える手荷物の料金

特急列車、急行列車、高速列車は20kgごとに30B追加、100kgを超える場合は20kgごとに40Bが追加されます。
普通車、地方車両は20kgごとに20B追加、100kgを超える場合は20kgごとに30Bが追加されます。
※列車のタイプにより料金は異なるのでSRTの窓口で確認してください
※車椅子は無料


席の譲り合い

自由席の車両ではお年寄りや妊婦はもちろん、小さな子どもに席を譲るのがマナー。また、僧侶は一番端の席やドアの近い席に座るのが一般的です。


駅・車両内での禁止事項

  • チケットなしでの乗車
    ※チケットなしで乗車する場合は、乗車距離に応じてチケット料金を支払うほか、車内発行手数料も支払わなければなりません。手数料は特急・急行・高速列車は250B、普通車、近郊列車、その他の列車は100Bとなります。(一部の乗客を除く)
  • 車両が動いている時の乗降車
  • 車両の屋根に乗ること
  • 駅のホームの端近くを歩くこと
  • 車両間の接合部に立つこと
  • エアコン付きの車両に匂いの強い食べ物を持ち込むこと
  • エアコン付き車両へのペットの持ち込み

その他の注意事項

超過手荷物は、駅で重量を量り追加料金を支払う場合があります。車内で量る場合は超過手荷物料金の他に測定手数料金も必要です。



バンコクから主要観光地までの所要時間

アユタヤ

約1時間15分以上

ホアヒン

約3時間20分以上

パタヤ

約3時間30分以上

ウボンラーチャターニー

約10時間以上

チェンマイ

約11時間以上



日本製SLがダイナミックに走る! 蒸気機関車記念運行

年に6回蒸気機関車が運行する「蒸気機関車記念運行」。運行日にはバンコクのフアランポーン駅(※)からアユタヤ駅(※)までを往復運行し、鉄道ファンのみならずタイの人々をも魅了しています。

※運行区間は運行日により異なります

特別運行で走行する蒸気機関車は日本製の「パシフィック型」で、日本の国鉄から贈られたもの。半世紀以上も前の日本製蒸気機関車が大切に整備され、走っている姿が今でもタイの地で見ることができます。


運行日
3月26日

タイ鉄道記念日

6月3日

スティダー王妃生誕日

7月28日

ワチラロンコーン国王陛下生誕日

8月12日

シリキット王太后生誕日

10月23日

チュラロンコーン大王記念日

12月5日

プミポン前国王生誕日




その他の観光列車

SRTでは蒸気機関車記念運行のほか、さまざまな観光列車が運行しています。


サイヨークノイ観光列車(運行日:土・日)

©タイ国政府観光庁

カンチャナブリー・ナムトックへの日帰り観光列車。全席指定席(2等エアコン付き、3等エアコンなし)、ディーゼル車両での運行(客車での運行となる場合も)。


ホアヒン(スアンソン・プラディパット)観光列車(運行日:土・日)

©タイ国政府観光庁

ホアヒンへの日帰り観光列車。全席指定席(1等・2等・3等)、ディーゼル車両での運行。


キハ183観光列車(運行日:不定期)

©タイ国政府観光庁

日本のJR北海道から寄贈されたキハ183系車両による観光列車。全席指定席で、行き先は運行日によって変わります。


パーサック・チョンラシット・ダム観光列車(運行日:11月〜1月の土・日・祝)

©タイ国政府観光庁

毎年11月〜1月下旬の土・日・祝日のみ運行する観光列車。ダムの上で列車が停車するという貴重な体験ができることから、鉄道ファンや観光客を中心に人気を集めています。



SRT Timetableアプリ

便利なSRTアプリ SRT Timetable

時刻表や運行状況、各種乗車料金などが確認できます。

iOSアプリAndroidアプリ

この記事をSNSでシェア!



一番上へ戻る