日タイ首脳会談 「包括的戦略的パートナーシップ」合意

17日、APEC首脳会議に出席のためバンコクを訪れている日本の岸田文雄総理大臣が、タイのプラユット首相と首脳会談を実施。

両国関係を「包括的戦略的パートナーシップ(Comprehensive Strategic Partnership)」に格上げすることを合意したという。

(17日=プラチャーチャート・トゥラキット)
https://www.prachachat.net/politics/news-1122322
 


 

会談の概要

(外務省のウェブサイトに掲載されている記録を転載)

①冒頭
 岸田総理は、プラユット首相のリーダーシップの下、APEC首脳会議が開催されることに敬意を表するとともに、本日の会談では、両国関係の更なる発展に向けて議論を行いたい旨述べました。また、岸田総理から、ポーランドにおける爆発の情報に接し、大変憂慮し、状況を注視している、ロシアがキーウ含むウクライナ各地を攻撃していることを非難すると発言しました。これに対し、プラユット首相からは、岸田総理の再度のタイ訪問を歓迎する、日本からのAPEC議長としてのタイへの支援に感謝する、岸田総理と共に包括的戦略的パートナーシップの発展のため緊密に連携していきたい旨発言がありました。

②二国間関係
 両首脳は、日タイ安全保障協力を更に深化させるべく、5月に署名された防衛装備品・技術移転協定に基づき、具体的な案件形成に向けた協議を加速させることを確認しました。また、経済面では、同日に行われた日タイ外相会談において、両国の経済分野での新たな指針を示した「日タイ戦略的経済連携5か年計画」が署名されたことを歓迎しました。岸田総理から、「アジア・ゼロエミッション共同体構想」の実現や、両国のスタートアップと大手企業等との協業を進める取組を推進していきたい旨述べました。これに対し、プラユット首相から、「アジア・ゼロエミッション共同体構想」に協力したい旨述べ、両首脳は、投資の活発化や人材育成などにおいても協力を推進することで一致しました。

③地域・国際情勢
 岸田総理から、ロシアのウクライナ侵略について、力による一方的な現状変更の試みは、世界中のどこであっても認められず、主権や領土一体性等の原則は堅持されるべき、ロシアによる違法な「併合」は決して受け入れられず強く非難する、特に、ロシアの核兵器による威嚇は断じて受け入れられず、ましてや、核兵器の使用は決してあってはならない旨述べました。
 これに対し、プラユット首相から、タイとしても主権や領土一体性等の原則を尊重しており、基本的な考えで日本と一致している、核兵器の使用は許されない、対話を通じた平和的な問題解決が重要である旨述べました。
 その他、東シナ海・南シナ海、北朝鮮、ミャンマーを含む地域情勢についても意見交換を行いました。さらに、この地域の発展のため、ASEANやメコンとの地域協力を両国で協力して推進していくことで一致しました。
 最後に、両首脳は、来年の日ASEAN友好協力50周年に向けて連携していくことを確認しました。

(17日=日本外務省)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/s_sa/sea1/th/page1_001415.html
 
 

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