新たな農家支援策

年収約14万バーツの事実も発覚

タイ政府は7月31日、閣議で予算総額163億4,400万バーツ(約550億円)を投じた農家支援策を承認。経済は回復基調にある一方で、農産物の価格が不安定なことや天災の影響を考慮し、地域間の差を無くすためにも新たな農家支援策が必要と判断した。

同支援策は、農業・協同組合銀行の借り主(約381万人)に向けての金融支援で、大きく分けて2つ。1つ目は、融資金の返済期間を延長する支援で、返済期間を3年まで延長することが可能に。申込期限は年内いっぱいで、金利支払いは最低年1回支払わなければいけないという。

2つ目は、金利額を1年間のみ下げる支援。借りた金額の30万バーツ分の金利を政府が2.5%、同銀行が0.5%負担するという。なお、30万バーツを超過した場合は、借り主は全額負担となる。

17年の農家所得を地方別にみると、東北部が最も低く、1家族あたり年収23万7,408バーツ。その内、60.5%は農業以外からの収入となっており、専業農家としては生計が立てられない状況は明白だ。低所得の原因としては、収穫量の低下に加え、市場価格の下落が影響しているという。

一方、最も高い中部では、1家族あたり年収47万8,646バーツ。市場が集まるバンコクに近いため単価も高く、農業の他に畜産・漁業との兼業も可能なことが挙げられ、農業以外からの収入は36.7%であった。

県別では、北部メーホンソーン県が最も低く、1家族あたりの年収は14万489バーツで、その内農業以外からの収入は45%。他方では、東部チャンタブリー県の農家所得が最も高く、1家族あたり年収101万9,830バーツで、農業以外からの収入はわずか14.8%であった。

今回のタイ政府の発表を受け、タイ開発研究所(TDRI)のソムチャイ長は「政府が発表した支援策は短期的な対策だ」とコメント。農家の育成や新技術導入などでボトムアップは必至だと強調している。確かに根本的な解決策ではないが…、行方を見守りたい。

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