「New Normal 」宣言

政府主導のタイ語辞書に新語が仲間入りした

言葉は往々にして時代を表し、新たな潮流を生む。

タイ政府機関の一つであり、辞書制作をはじめタイ語に関わる事柄を総括する「Office of the Royal Society」はこのほど、「New Normal」を“タイ製英語”として辞書に加えると発表した。

書籍としての発行は未定だが、オンライン上では掲載済みだという。

聞き覚えのある人もいるだろう。

この言葉は2007年の世界金融危機から始まる景気後退の状況を表すと共に、「以前の常態には戻れない、新しい常態が始まる」という警告の意を込めて頻用されていた。

しかし同機関は今回、ライフスタイル・ワークスタイルに感染対策を組み込んだ“新たな生き方”として「New Normal」を提示。

新型コロナウイルス感染拡大を機にさまざまな対策が講じられてきたが、収束後も現在の危機意識が薄れないよう、この言葉にメッセージを込めた。

タイの各企業や関係機関では、この指針に基づく独自の方針を続々と公開している。

例えば、観光産業の再興を目指すタイ国政府観光庁は、タイ国内のサービスを安心して利用してもらえるよう新たな試み「Amazing Thailand Safety & Health Administra -tion (SHA)」を発表。

ホテルや観光スポット、飲食店やスパ、交通機関といった10の分野を対象に、感染リスクを回避するそれぞれの規定を設け、浸透させていくという。

またタイ大手通信「True Corporation」の5G戦略委員会取締役・ピルン氏は、今後もリモートワークを継続する企業が多いことを見据え、自宅での業務環境を整えるための新たなビジネスが誕生することを示唆。

一方で、タマサート大学社会・人類学部のチャンタニー学長は“タッチレス化”に言及。

「握手やハグといったスキンシップは減少し、店や交通機関などでのサービス利用時にも接触が控えられるため、その場を繋ぐ新たなツールが求められる」と見解を述べている。

これまでも急激な変化に動じず、柔軟な姿勢で乗り越えてきたタイ。

「New Normal」の意義を国民一丸となって体現していく。

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