強まる“国民の声”

4日、タイのTwitter上では「#saveワンチャルム」が トレンド入り。国民の声が、政府を動かす

世界的な問題へと派生した米国の黒人男性暴行死。

タイでも「#BlackLivesMatter」を掲げて自身の意見を発するなど、人権尊重をはじめ、自らの主義・主張を示す意識が強まっている。

このほど、東部チャンタブリー県知事はセクシュアル・マイノリティ(性的少数派)の差別撤廃・人権侵害の解決に向けたサポートを県全体で行うことを明らかにした。

またタマサート大学では、学生団体の取り組みにより、トランスジェンダーの学生らに向けて、戸籍上の性別に関わらず制服のタイプが選べるようにするなど局所的な働きかけが今まで以上に顕在化している。

今月4日、トレンドワードにランクインした「#saveワンチャルム」は、2014年以降にカンボジア・プノンペンへ亡命を図ったタイ人男性ワンチャルム氏(37)の保護を求める声。

同日、現地で同氏に対する拉致事件が発生。

国外のためタイ警察が捜査の手を伸ばせずにいたところ、前述のタグが瞬く間に拡散されたという。

過去に、タイで民主主義を強く唱えていた同氏ゆえ、反感を抱かれていたのではと安否を心配する声も…。

その後、同氏の救出を求める人々が在タイ・カンボジア大使館に集結。

「見殺しにしないで」「皆、平等に意見を述べる権利はある」といったメッセージと共に、両国政府に対して彼の保護と事件の真相解明を訴えた。

こうした動きを受け、タイ政府は現地と協力し、捜索を行うと発表。

同氏の行方は未だ掴めていないが、一日も早い生存確認を願う。

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