許されざる、火事場泥棒

今月初め、バンコク都周辺で立て続けに工場火災が発生。 激しい炎は消し止められたが、新たな火種が生じている…

4日にバンクンティヤン区のシンナー工場で、翌5日にスワンナプーム空港付近のプラスチック工場で、6日にはそこから20kmほど北の香水工場でと、3日連続で大規模火災が発生した。

タイでは工場火災もそう珍しくないが、5日の事故では未来ある消防団員の命が奪われる最悪の結果となった。

5日未明、サムットプラーカーン県バンプリー市にある台湾系の製造工場から火が出た。

原因は現在も調査中だが、プラスチック製品を扱う工場内には50トンもの化学薬品が備蓄され、そのほぼ半数に引火。

凄まじい爆音と共にたちまち火柱が噴き上がり、半径5kmに避難指示が出される事態に…。

就寝中の人々を襲った炎の恐怖は想像を絶するものだろう。

すぐさま30台超の消防車が出動し、翌朝にはヘリコプターやドローンによる空からの消火活動も開始。

だが、ようやく鎮火したのは翌夕だった。

数度の爆発により車や家屋は吹き飛ばされ、40人以上が負傷。

2千人もの近隣住民が避難所へ身を寄せ、近くの病院に入院中の患者は転院を余儀なくされたという。

また、有毒ガスの発生により4地区・およそ8万人にも影響が及び、専門家の見立てでは「火災による大気・水質汚染は最低でも1年は消えない」という。

こうした状況下で犠牲となったのが冒頭の消防団員・ポース(19)さんだ。

彼の死を悼み、王室から弔慰が伝えられた他、消防車など数十台の車列が葬儀場までの道を先導。

「殉職した息子を誇りに思う」と母親は涙を堪えて礼を述べた。

一方この裏側では、母になりすまし見舞金を募る“振り込め詐欺”が多発。

こうした鬼畜の所業に当局はもちろん、“SNS特定班”も動き出し、犯人探しを加速させているようだ。

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