閉園危機!バンコクの海
バンコク・カンナーヤオ区の老舗テーマパーク「サイアム・アメージング・パーク(旧スアン・サイアム)」が、9月25日前後の豪雨による洪水で園内ほぼ全域が水没し、開園46年目で過去最大級の危機に直面している。
5日間にわたり水が引かず遊具や機械設備のほぼ100%が浸水し、園内の動物園で飼育していた動物が死亡する被害も出て、被害額は5億B超に達する可能性がある。
園は9月26日から少なくとも6カ月の休業を決めたが、総額約1億9,500万Bの資産保険も水害補償枠の上限が低く補償協議が難航している。
90歳の創業者、チャイワット会長は今回の被害を「開園以来最悪の事態」と語り「ストレスで7日7晩眠れなかった」と吐露。修復や従業員の雇用維持などに少なくとも5億B規模が必要になるとの見通しを示し、支援等の見通しが立たなければ土地や施設を一括して100億Bで売却する考えまで示した。
70年代半ば、インフラ未整備な田園地帯だった土地に「バンコクに海を」との想いから構想され1980年11月に「スアン・サイアム(サイアム園)」として開園。当初はウォーターパークを中心に人気を集め、「バンコクの海」を売り文句に多くの家族客を呼び込んだ。
2009年に人工波プールがギネス記録に認定されタイ観光産業賞も受賞するなど発展した。ハッピーランドやデーン・ネラミットなど同世代のテーマパークが姿を消す中、2011年の大洪水やコロナ禍を克服し営業を維持してきた。
遠足で初めてテーマパークを訪れた子どもたちを含め、何世代ものタイ人に思い出を提供してきた名物パーク。過去の試練を乗り越えてきた老舗が再び人々の前に姿を現すのか、100億Bの売却案が「最後の選択」となるのか、歴史的な分岐点を迎えている。




