6月4日、タイ政府はタイ・カンボジア国境付近で発生した軍事衝突に対する緊張状態について正式な発表を公開した。
軍事衝突は5月28日早朝、タイ東北部ウボンラーチャターニー県チョンボク地域のタイ・カンボジア国境地帯で発生。タイ側の発表では「誤解による衝突」とし、タイ側に死傷者はなかったが、カンボジア側では兵士1人が死亡したという報告があった。
両国は既存の二国間協定に基づき平和的に領有権問題解決を目指し、タイ・カンボジア合同国境委員会(JBC)を通じる話し合いによる平和的解決が5月29日に受諾された。
しかし、カンボジアのフン・セン元首相などの高官からは、国際司法裁判所(ICJ)を利用する声明があったが、タイ政府は第三者からの介入に対して否定的で、あくまでJBCなどの二国間協定による解決を図ろうとしているという。また、発表ではカンボジア政府が6月14日にJBCに基づく協議の開催に賛同したと強調している。
なお、国防省はこの件に対して平和的手段での解決を最優先し、タイ軍は念のため国境警備隊の準備・増強を行っているが、プームタム副首相兼国防相は「可能な限り武力行使を避けたい」と供述している。
(6月4日=ターン・セータギット)
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