これからタイでの暮らしをスタートさせる方にとって気になるのが、現地での服装ではないでしょうか。
1年を通じて温暖な気候のタイですが、「暑季」「雨季」「乾季」と3つの季節があります。それぞれに合った服装を心がけることが大切です。
そこで今回はタイの服装に関する基礎知識やマナーと、注意点について紹介します。
タイの服装は季節に応じて選ぼう
年間を通じて日本の夏みたいに温暖な気候が続くタイですが、季節の変化がないわけではありません。まずはタイの季節ごとの気候や特徴におすすめの服装について紹介します。
暑季の服装（3月～5月）
タイの暑季は、最も暑くて日差しが強い季節です。最高気温が40度前後になることもあり、日本の夏よりも厳しい暑さとなるでしょう。
服装は半袖やノースリーブに、短パンなどの薄手で涼しいものが適しています。露出が増える季節ですが、タイは日差しがかなり強いので紫外線対策を怠らないようにしましょう。
また、暑季にはショッピングモールやレストランなどの屋内施設のほか、電車やバスなどの公共交通機関でも冷房がしっかりと効いています。タイでは日本よりも冷房の温度が低めに設定されていることが多いので、冷房対策のカーディガンやストールを用意しましょう。
雨季の服装（6月～10月）
雨季とはその名の通り雨が多い季節です。タイでは6月～10月頃が雨季となり、毎日のように雨が降ります。
日本の梅雨みたいに朝から晩まで1日中降り続くことはなく、毎日1〜2時間程度の局地的な雨（スコール）が降るのがタイの雨季の特徴です。バケツをひっくり返したような激しい雨なので、道路が冠水してしまうことも珍しくありません。
タイは雨季でも気温が30度近くまで上がるため、基本的には日本の夏のような半袖や、ノースリーブなどの服装で問題ないでしょう。
ただし長靴や傘などの雨対策が必要なほか、雨や泥で服が汚れてしまうこともあるため、白などの汚れが目立つ色の服装は避けたほうが無難です。
乾季の服装（11月～2月）
タイには雨がほとんど降らない乾季という季節があります。
雲一つない青空が広がる日が多く、キャンプや登山などのアウトドアを楽しんだり、寺院などの見学や街歩きを楽しんだりするのにぴったりです。
とはいえ日中の気温は30度近くまで上昇するため、半袖やノースリーブといった日本の夏と同じ服装で過ごすのが望ましいでしょう。
ただし朝晩は冷え込み寒く感じられることもあるので、薄手のカーディガンやパーカーといったアイテムがあると便利です。
タイの民族衣装とは？
タイにもいくつかの民族衣装があります。レンタル衣装店などもあるので、着用して記念撮影や寺院巡りを楽しむのもおすすめです。
女性の民族衣装
タイでは女性の正装として用いられているのが、「シワーライ」と呼ばれる民族衣装です。
長方形の布を胸に巻いて着用するトップス「サバイ」と、筒状のスカート「パ・ヌン」によって構成されています。
基本的には綿や絹素材の布が用いられますが、サバイのスタイルや色柄は地域ごとに異なるのも特徴です。
男性の民族衣装
男性の正装は、「スア・プララーチャターン」と呼ばれるジャケットタイプの民族衣装です。
1977年に当時のプミポン国王によってデザインされ、着用が推奨されるようになりました。シルク素材で作られたスタンドカラーのジャケットとパンツが基本の服装です。
山岳民族の民族衣装
タイにはモン族やヤオ族などいくつかの山岳少数民族が暮らしており、それぞれの民族は独自の民族衣装を持っています。山岳民族の民族衣装は細かい刺繍やアップリケに、ろうけつ染め模様などの独特な色彩とデザインが特徴です。
タイの服装に関するマナー
タイで生活する上で知っておきたいのが、服装に関するマナーです。
特に観光地としての人気が高い寺院と、夜景が楽しめる人気のルーフトップバーでの服装マナーは覚えておくと役立つでしょう。
寺院での服装マナー
仏教の国として知られるタイには、歴史が深く観光地として有名な寺院が多数あります。せっかくタイに滞在するなら、寺院巡りを楽しみたいという方も多いでしょう。
寺院ではショートパンツやミニスカートに、ノースリーブといった肌の露出が多い服装は禁止されています。また、タイツやスパッツなどの体にフィットする服や、サンダルやミュールなどのラフな履物もNGです。
入り口で服装のチェックがあるほど服装マナーには厳格なので、寺院を訪れる際には特に注意しましょう。寺院に適さない服装の場合には、近くに上着やズボンなどをレンタルできるところもあります。
ルーフトップバーの服装マナー
ルーフトップバーはホテルの屋上などの開放的な空間で、夜景を楽しみながら料理やお酒を堪能できるタイの人気スポットです。
お店によってはドレスコードがあり、ラフな服装では入店することができません。ノースリーブや短パンのほか、ビーチサンダルや大きなバッグなどは基本的にNGです。
また、ルーフトップバーのドレスコードは女性よりも男性に対して厳しいのが特徴です。
タイの服装に関する注意点
タイでの生活を始めるにあたって、服装の面で特に注意しておきたいのが室内と室外の温度差です。
一年を通して温暖な気候のタイでは、レストランやショッピングモールのほか、電車やバスなどあらゆる場所で冷房が効いています。季節を問わず設定温度が低めなので、日本人の感覚では「寒い」と感じてしまうことがほとんどです。
一方で室外は連日30度〜40度近い気温なので、室内と室外の温度差が激しくなっています。カーディガンやストールを持ち歩き、適切に体温調節をするように心がけましょう。
最後に
温暖な気候のタイでは、年間を通じて半袖やノースリーブで過ごすことができます。
ただし、季節によって朝晩は冷え込んだり冷房が激しかったりするので、体温調節用の長袖も準備しておくのが無難です。
また、日本とは異なる服装マナーも存在するので、寺院やルーフトップバーを訪れる際は特に服装は注意するようにしましょう。
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