タイ国際航空で手荷物2万5千個停滞の混乱
申請不要の補償措置など方針を策定

©警察ラジオ(FM91)

タイ国際航空(TG)の取締役会は、9月下旬の大水害に伴い手荷物約2万5000個が停滞し200便以上が欠航となった大規模な運行混乱を受け、企業信頼の回復に向けた対応策を発表した。

乗客への対応において、停滞した受託手荷物を自社便の空席待ちを行わずに他社便を含めた最短ルートの航空便へ順次振り替えて配送を進めており、発生する運送費用は全額同社が負担する。さらに、被害を受けたすべての乗客に対して個別の異議申し立てを待つことなく自動的に補償手続きを進める積極的な救済方針を定めたほか、旅行中の日用品購入の不便を補填するための特別補償パッケージやマイレージの追加付与などを取締役会へ提案する。

また、取締役会は地上サービスの停滞を招いた危機管理上の問題を重く受け止め、同社の最高経営責任者(CEO)であるチャーイ・エイアムシリ氏に対し職務停止命令を発令した。併せて、警察庁副長官を委員長とする調査委員会を設置し、30日以内に原因究明と事実関係の調査を完了させる方針を定めた。

初期調査によると、現場スタッフ約200人が水害の影響で出勤できなかったことによる深刻な人手不足に加え、緊急時計画の発動の遅れや、過去の危機対応で活用された軍などの応援要員の要請遅延が被害拡大の一因であったことが判明している。これを受けて取締役会は、地上業務や配送を請け負う委託会社(アウトソーシング)との全契約内容の監査を命じ、システム、計画、個人、経営陣のそれぞれの責任範囲と過失の特定を進めている。

現在、同社の運航状況は正常化しており、手荷物の停滞解消と定時運航率の回復が進んでいる。経営幹部は自らスワンナプーム国際空港の現場へ乗り込んでオペレーションの改善やボトルネックの解消に当たり、国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会などの大規模イベント時や危機時に適用されていた残業代カット措置を撤回して現場人員の定着と士気向上を図っている。

(10月14日=マティション)

 

サイト内全体を検索

カテゴリーと月別アーカイブ

一番上へ戻る