3月28日、ミャンマー中部を震源とするマグニチュード7.7の地震が発生。震源地に近いミャンマーの首都マンダレーでは、死亡者が3000人にのぼり、インフラの不備も相まって、「国として壊滅寸前」とまで言われているほど。
隣国のタイにも大きな被害を及ぼし、特にバンコクでは未曾有の災害となっている。生まれて初めて地震を体験したタイ人がほとんど。地震に関する知識や正確な情報を持っておらず、その結果あらゆるトラブルが多発した。
最も注目を集めているのが、チャトチャックで建設中のビルが崩壊した事故だ。SNSで崩壊する瞬間をとらえた動画が投稿されるとまたたく間に拡散され、タイ国内だけでなく世界中を震撼させている。
また、震災を利用した悪質なでっちあげ事件(!?)も話題に。
それは例のビルの崩壊事故から生存したという1人の男。テレビ局のインタビューで、「建設現場の事務で働いていた妻がまだ見つかりません。妻は妊娠4カ月目です」と、妻の社員カードを手に涙を流している様子が視聴者の心を動かし、数万Bの寄付金が寄せられたという。
ところが数日後に状況が一変。なんと男が持っていた社員カードの持ち主であるという女性が現れ「男性とは赤の他人です」と話し、男の話はすべて嘘だと判明。男は「人の心を利用して作った嘘」だと話し、社員カードもどこかで拾ったものだという。
震災に関するトラブルが多発していた一方、少しずつ落ち着きを取り戻してきたタイ国民。大きな暴動や略奪行為などがなかったのは不幸中の幸いだ。