環境活動家のタイ人男性が外国人観光客と口論
行き過ぎた“正義感”で厄介者扱いに…

©Jpsiscott@TikTok

正義感が強く、人として正しいことを唱える人は誇らしくみえるもの。

しかし、度を越した正論を振りかざす人は、時として「厄介者」として扱われることも珍しくない。

大人気海洋環境活動家のインフルエンサー兼、大企業御曹司のシラナット氏(通称サーイ・スコット)。数年前に募金活動の一環としてクラビー本土からポダ島往復30kmを泳いだことで一躍有名になった「タイのアクアマン」。国立公園局のコンサルタント(顧問)役も勤めており、シミラン国立公園の汚職摘発にも大きく貢献しているなど影響力が非常に高い。

ところが、ある動画に映っていたサーイ氏の言動が物議を醸している。

問題の動画では、サーイ氏が外国人観光客と言い争っている様子が映されていた。その男性が「ニーハオ」と笑いながら話しかけてきたことが、タイ人である自分たちが人種差別されたと捉え、当該の外国人観光客を島から追い出したという。

サーイ氏によるこの行動は、「タイ人として強い意志を持って対抗した」として称賛されていたが、一部からは彼の行動に対する疑問の声も上がっている。というのも、サーイ氏の役割はアドバイザーに限定されており、現場を取り締まる権限はなかったのだ。

同氏はこれまでにも複数の問題行動を起こしていたことが判明。たとえば勤務中の職員の船を勝手に借りて私用に使ったり、無許可で国立公園内にドローンを飛ばしたりと、トラブルが相次いでいたという。
結局サーイ氏は同局のコンサルタント役から解任されることとなった。

たとえ自分の行いが正しかったとしても、「間違った正義感は何の価値もない」と気づくには遅かったようだ。

 

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