泣き寝入りしないためのタイの郵便知識

「本当にちゃんと届く?」知っているようで意外と知らない
タイの郵便事情を徹底調査した。

タイで郵便を利用する際に「荷物が紛失した、勝手に開けられている、破損している、届かない……」などといった日本ではあり得ないような事態をよく耳にする。
一体どのように送れば、荷物は問題なく目的地へ届くのだろうか。現在、タイは以下6種類の郵便形態をとっている。

①一般郵便
3バーツ切手を貼り、ポストに投函。全体の3%は紛失などの可能性がある。

②書留
追跡サービスがある。配達は2回まで行われ、それ以降は郵便局に受け取りに行く。

③保険付郵便
小包や書状を対象に保険をかけることができる。

④小包郵便
システムは②と同様。料金は②と③よりも安い。

⑤速達郵便(EMS)
通常3日以内に届く。

⑥配達証明郵便
タイの郵送においては、荷物は集荷時に投げられてしまうことが多く、日本のように「取り扱い注意」などを明示するシールもないので、ワレモノは送らない方が得策だろう。また書類などは、保険をかけても折り曲げられるケースがあるという。そのため企業では、大事な書類を送るにはメッセンジャーが一般的。そもそもメッセンジャーというタイ独特の仕事が成り立つのも、前述したような郵便事情が大きく関係しているのだろう。一般の人の場合は、リスクを承知でプチプチなどで念入りに梱包し、発送しているらしい。

郵便の不備の原因の1つにあげられるのが「人材不足」。配達員の給料は1日300Bと最低賃金レベルでありながら業務は肉体労働そのものであり、上記のような問題が多発するため、クレームも多く、なりたい人が少ないという。国営のため賃金の値上げも見込めないのが実情。そのほか配達員の教育システムがないこともお粗末な仕事ぶりに大きく影響している。

ちなみに海外への郵送、受け取りについては中身が1000Bまでは関税がかからないが、1000B以上4万B未満のものにはおよそ30〜40%の関税を支払わなくてはならない。
「知らなかった」で泣き寝入りする前に、タイの郵便システムの知識を頭に入れておきたい。

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