“警察官も満腹” プロジェクト

30バーツで好きなものをお腹いっぱい食べられる!
警察官や警察職員のための「30バーツ食堂」とは…

台湾人女優を恐喝、中国人旅行者をVIP待遇で送迎、署内から拳銃を盗んで転売…まだまだあるのだが、これらはぜんぶタイの警察が起こした怪しい事件。

それらを通じて、汚職や収賄の代名詞となり“負のレッテル”を貼られてしまっているのがタイ警察だ。

そして、このような不祥事の温床となっているのは、警官の給料が安いからということがよく言われる。確かにこのところのタイの物価は世界情勢を受けてなんでも値上がり傾向。ガソリン、電気、食品などが軒並み高くなり庶民の生活を圧迫している。警官だって生活が厳しいはずだ。

そこで、警察が打ち出したのは「30Bで好きなメニューを食べられる」という“警察官も満腹”プロジェクト。30Bからという格安料金で食事ができる食堂を、なんと警察がオープンしたのだ。フードコートでさえ一食あたり50B以上かかるのが今のご時世。警官のお財布にやさしい食事で、少しでも家計を助けてあげたいというのが狙いのようだ。

ただし、利用できるのは警察官と警察職員に署で働いている従業員のみ。今のところ、一般の人たちが利用できるようにはなっていない。一般人からは「これでは警察が警官のためだけに打ち出した福祉政策で、税金で賄われている」というキツイ批判が出てくるのも仕方ない。

ある識者は「警官が一般市民を恐喝して、その尊厳を自ら傷つけるようなことをしなくてもすむように、十分な収入を与えるべきだ」とコメントしているが、なかなか根が深い問題。警察官を満腹にさせれば治るのかといえば、そうではないような気もするがいかがなものだろう。

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