バンコク中心部の警察病院に勤務する美人医師
インフルエンサーとしても活躍する彼女の裏の顔とは…

警察官に連行されるドクター・エア
©警察ラジオ

 悪事は一時的に得をしても、最後は必ず自分に返ってくるもの。

タイでは最近、人の命を守るべく医師による悪質な犯行が明るみになり、世間を騒がせている。

 その渦中にいるのが、警察総合病院に所属する女性医師アンチュリー警察大佐(愛称:エア先生)。エア先生は、美しいビジュアルも相まって数十万人のSNSフォロワーを持つ人気インフルエンサーとしても活躍しており、少々名のしれた人物。

ところが彼女が抗不安薬「アルプラゾラム」を大量購入し、警察官宿舎を拠点に薬品を保管・販売していた容疑で逮捕され、現在は拘留されているのだという。

 アルプラゾラムは不安障害やパニック障害などの精神治療に使われる抗不安薬。一方で、デートの際に飲み物へ混ぜ女性に飲ませることで短時間記憶をなくさせ、その間に女性へ暴行をはたらくという犯罪に使われていることから「デートレイプドラック」とも呼ばれている。

エア医師は以前、「薬を盛られる危険性」を啓蒙する警察の宣伝動画に医師を代表して出演していたといい、今回の事件で裏の顔が暴かれることとなった。

 捜査の結果、エア医師はタイ食品・医薬品委員会(FDA)から2022年以降、12カ所の医療クリニック名義を使ってアルプラゾラムを購入しており、合計で4億B以上の取引が行われていたことが判明。また、処方偽装のためにすでに亡くなっている370人の患者の名前を利用するなど、悪質性の高さも伺い知れる。

一時の過ちで人生が転落してしまったドクター・エア。“白衣の天使”にはほど遠かった。

 

この記事をSNSでシェア!

一番上へ戻る