保護区職員が野生トラに襲われ死亡
ファイカケン野生生物保護区で

©タイ国立公園・野生動物・植物保全局(DNP)

タイ西部に位置するファイカケン野生生物保護区で、森林保護区職員の男性が野生のトラ(インドシナトラ)と思われる猛獣に襲われ死亡した事件が発生した。

タイ国立公園・野生動物・植物保全局(DNP)の発表によると、8月5日に朝の業務に現れなかった職員の捜索が行われ、観光客用キャンプ広場付近の東屋で本人の携帯電話や所持品とともに血痕が発見された。その後、現場から約200m離れた場所で、首などに猛獣に噛まれた傷を負った遺体と新しいトラの足跡が確認された。職員は夜間に襲われたと推測されており、詳細な解剖のため病院へ搬送された。

当局は現場周辺が野生動物の重要な水場および餌場であったと説明し、自動撮影カメラの映像から該当個体の特定を進めている。

事故を受け、保護区はトラの行動定着や再度の被害を防ぐため緊急の安全対策を発令した。敷地を一時的に閉鎖するとともに、敷地内での警戒監視を強化し、暗がりの照明設備やインフラを急速に改善を施した。さらに周辺住民への注意喚起と情報共有を徹底し、上部組織へ直ちに状況を報告する体制を整えた。

DNPによると、タイ国内の野生トラの生息数は26カ所の保護区で計約210頭と推計されており、ファイカケン野生生物保護区はそのうち国内最多となる約100頭が分布する最大の生息地である。

しかしタイでは野生のトラが人間を襲う事態は極めて異例であり、過去の記録を遡ると1998年1月にカオヤイ国立公園で職員がトラに襲われて以来、実に約28年ぶりの出来事となる。

(8月5日=タイPBS)

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