10月11日、タイ警察は北部チェンライ県発の国内線でドンムアン空港に到着した中国国籍の男(51歳)を、機内での窃盗容疑で逮捕した。男の所持品からは12カ国の外貨、タイB現金約3万6,000B、クレジットカード、携帯電話2台などが押収された。
本件は10月初旬、チェンライ県およびチェンマイ県からドンムアン空港へ向かう便に搭乗した複数の乗客から「頭上の荷物棚に保管していたバッグから現金やクレジットカードが盗まれ、直後に中国広東省などでの不正利用被害に遭った」との通報が相次ぎ提出され、総被害額が30万B相当だという。
警察が被害に遭った2つの便の搭乗リストを精査したところ、同じ中国国籍の男が双方に搭乗していたことが判明し、目撃証言や関係機関との連携を経て逮捕状が発付された。
犯行手口の解析によると、男は単独で搭乗し、離陸から約30分後に乗客が就寝・休息する隙を見計らい、自身の荷物を探すふりをして周囲の頭上収納棚から現金やカードを盗み出していた。盗んだカードは即座に中国国内の決済システムを通じて不正利用されていたとされる。
出入国記録の調査により、男は2024年末以降タイへの出入国を37回繰り返していたことが確認された。また、財務履歴からはWeChatやAlipayなどの電子決済を通じて不正資金が第三者やサッカー賭博へ送金されていた痕跡のほか、スマートフォン内にカード決済端末に関する検索履歴が残されていた。
警察当局は機内スリを専門とする国際犯罪ネットワークや共犯者の存在を視野に、裏付け捜査と全容解明を進めている。










