ミシュランガイドにも載る有名なタイスイーツ店。
その「パンチャ」が巻き起こした商標権大騒動とは…

商標登録にまつわる論争で有名なのは、コンピュータの「Apple Inc.」とビートルズの著作権管理会社「Apple Corps」のロゴ使用に関するもの。約30年間に渡り揉めた結果、最終的には和解という結末を迎えた。そんな商標権をめぐる揉め事が、今タイでも大きな話題となっている。

タイティースイーツ店の「パンチャ(Pan Cha)」は、ミシュランガイドにも掲載されている人気ブランド。パン入りタイティーかき氷の「パンチャ」が看板メニューなのだが、その商品名を盾に取って同業のデザート店に次々と商標権侵害の訴訟通知を送り付けていた。例えば、小さなパン屋には、その店名がパンチャであることで1,020万Bの賠償金を請求。とあるスイーツ店には、店の宣伝にパンチャという言葉を使ったことで70万Bを請求。また、同じ形の容器を使ったことで200万Bを請求された店もある。

これが世間からは「零細いじめ」だと悪評を買い、タイ知的財産局も「これらの件は商標権侵害には当たらない」という判断を下した。理由は、“パン”も“チャ”も固有のブランド名には該当しない一般名詞。パンチャという名前とロゴがセットになって初めて商標権が成立するので、パンチャという言葉が使われているだけなら商標権侵害ではないとジャッジしたわけだ。したがって賠償金請求は認められず、「パンチャ」のオーナーはテレビに出演して謝罪する羽目に。「小さな店をいじめる気はなく穏便な話し合いをしたかっただけ」とコメントしていたが、高額請求をしておいてそれはない。おそらく不買運動に発展するだろうと囁かれてもいる。


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