トピック・オブ・タイランド

日本人が知りたいタイの“今”

  1. BTSシーロム線タラートプルー駅近くにある都内のコンドミニアムで17日3時頃、女性の遺体が発見された。彼女はイベントコンパニオンのランラベールさん(25)。防犯カメラには彼女を運ぶ男の姿が映っており、SNS上で「男が強姦して死なせた」との憶測が飛び交っている。  女性は16日16時頃、「パーティー会場で酒を何本も飲まされた」と友人にSNSでメッセージを送ったのを最後に音信不通に。心配した友人らは主催者に連絡したが、「男性と一緒に帰った」と伝えられたという。その後、男から連絡があり、指定のコンドミニアムへ迎えに行ったが、彼女は死亡していた。  防犯カメラには16日18時頃、男が意識のない彼女を自宅に連れ込み、翌17日深夜1時半頃にロビーへ運ぶ男の姿が映っていた。警察は男をモデルのナムウン氏(25)と特定。同氏は「彼女が泥酔し、目を覚まさなかったので彼女の友人を呼んだ。死んだかは分からなかった」と容疑を否認しているという。  警察の発表によると、死因は急性アルコール中毒。彼女のスマートウォッチでは、16日17時に脈拍が止まっていた。供述通りならば、ナムウン氏は女性が心肺停止状態になってからもずっとそばに居たことになる。さらに、彼女の洋服がパーティー前後で変わっており、「彼に強姦されてたのでは」との声も挙がっている。今のところ、真相はベールに包まれている。
  2. 在タイ日本人に朗報! 情報感度の高い方はタイのニュースやSNSを通してすでにご存じかもしれないが、タイへ入国する際に記入する「出入国カード」が廃止される。  これは9月17日に開かれたビジネス雑誌の創刊5周年記念イベントに出席した、タイ首相府のコプサック副大臣が明かしたもの。同副大臣はスピーチの中で「外国人がもっと容易にタイへ来られるよう、政府として『出入国カード(TM.6)』を廃止する。また、外国人を宿泊させた場合、ホテルなどのオーナーに対して24時間以内の報告を義務付けている『TM.30』も撤廃する」と言及。早ければ2、3カ月以内に実現させ、今後はアプリで個人情報などを登録する方式を採用するという。  また報道によると、タイに滞在する外国人が居住地を90日ごとに報告する「90日レポート」についても、アプリ上で行えるようになるという。  これまで入国管理局では膨大な「TM.6」を保管してきたが、業務上、使用する必要がなくなったことも廃止理由として挙げられている。  気になるアプリの利用方法は①入国審査場で係員から配布されるQRコードを自身のモバイル端末でスキャンする。登録後、問題がなければ直ちに審査が完了 ②ホテルなど宿泊施設に到着後、QRコードとパスポートを宿側に提示する。これにより、面倒なカード記入から解放されるというわけだ。外国人にとっては嬉しいニュースと言えるだろう。
  3. 現在、タイの貧困家庭数は124万世帯に上り、人口の約6.6%を占める。「福祉カード」などの対策も講じられるが、決して十分とは言えない。  都内バンスー地区のデパートで3日、54歳の女性が寺院への募金から現金160バーツを盗み取ったとして現行犯逮捕された。女性には13歳と12歳の子どもがおり、動機について「子どもたちにご飯を食べさせる金が欲しかった」と供述しているという。  女性は夫と死別して以来、10年以上に渡り女手一つで子どもたちを育ててきた。某飲食チェーンに勤め、日給は300バーツ。痛風を患いながらも家計を支えてきた。母の逮捕を知った息子は「貧しくても盗みはいけないと諭していた母がなぜ…」とやるせなさを滲ませた。また、娘は悲嘆に暮れつつも「お母さんが寂しがるだろうから、私も一緒に逮捕してほしい」と涙ながらに警察に訴えた。  このような場合、通常5,000バーツの罰金または10日間の福祉活動が課せられる。しかしインターネットを通じ事件の背景が拡散された現在、一家の元には多額の支援金が寄せられ、保釈金も賄われたという。  さらに、社会開発・人間安全保障省のジュティ大臣が母親に対し新たな仕事の斡旋などを約束した他、有志が月々3,000バーツの教育費を負担。母親は涙ながらに感謝と反省の弁を述べ、「世間の善意を子どもたちの未来のために役立てたい」と語った。人々の助けを受け、新たな一歩を踏み出した親子の前途が明るいものであることを願ってやまない。
  4. ブリーラム県に住む女子高生のフォンさんに悲劇が起きた。8月24日、母親がランチのために近所の料理店で購入した10バーツのソムタムを食べたところ、25日の午前4時頃、激しい下痢の症状に襲われた。薬を飲んで一時的に回復したものの、同日12時ごろに再発。その後、ショック状態となり心肺が停止し、病院に運ばれたが、ついに目を覚ますことはなかった。  母親は記者に対し、「その日、娘が食べたのはそのソムタムだけ。原因は生の『プラーラー』のせいだと思う」と涙ながらに訴えている。プラーラーは魚を塩漬けにし、発酵させた調味料で、主に東北部イサーン地域で使われている。記者が問題の店を調査したところ、プラーラーの中にウジ虫が入っていたという。店主のサムルアイさんは「毎日、市場で生のプラーラーを仕入れている。イサーン人にとってウジ虫がいるのは美味しい証拠。危なくない」と話す。  同県保健所の検死では、腸の激しい炎症による敗血症と脱水症状であると判明。フォンさんは過去に腸の病気での治療歴があり、ソムタムの検査結果がまだ出ていないことから、同保健所はソムタムを原因と判断するのは時期尚早と説明する。  一方、食品の基準法令では、虫などの異物混入は禁止されている。「ウジ虫がいるのは美味しい証拠」という店長の主張は、現代の衛生管理基準においては改める必要がありそうだ。
  5. 17日、南部トラン県で保護されていたジュゴンの赤ちゃんが死んだ。  海洋・沿岸資源局によると、このジュゴンは生後8か月で、4月にタイ南部クラビー県の海岸で乗り上げていたところを保護され、「マーリアム」と名付けられた。その後、餌を食べる動画などが公開され、国内外で人気者となった。ところが、マーリアムは最近になって健康状態が悪化し、17日未明に死んだ。解剖の結果、海洋プラスチックごみによる腸の炎症から感染症を引き起こしたことが原因と判明。これにより、世界的な問題となっている海洋プラが生態系に与える影響の深刻さについて改めて浮き彫りとなった。  カセートサート大学水産学部のトーン副学部長は、自身のFacebookに「マーリアムの死は、海洋プラで死んだ国際保護動物で2頭目。海洋プラに対する問題意識がさらに高まるだろう」とコメント。国際資源保護連合(IUCN)によると、ジュゴンは危急種として世界的保護動物。タイ南部には、推定約250頭が確認され、多くがトラン県の海域に生息し、2013年には110〜125頭が確認されていた。これまで、同県近辺の住民らはジュゴンの保護活動を展開。最近では少しずつだが頭数が増えているという。マーリアムの亡骸は、今回の教訓を残す意味でプーケット県の水族館で剥製として展示されるそうだ。絶滅させるのも、保護するのも、全ては人の手に委ねられているという矛盾を考える良い機会かもしれない。
  6.  事件が起きたのは6月22日の夜。バンコク郊外で帰宅途中の女性が突然、38口径の拳銃で胸を撃たれた。幸い女性は一命を取り留めたが、約1カ月半後、さらなる悲劇が襲う。殺害依頼の容疑で逮捕されたのはなんと、最愛の一人娘だったのだ。 「母の日」目前の8月9日、警察は実行犯の男2人と殺害を依頼した女1人を逮捕したと発表。女の名は被害者の実の娘ターイ(25)。事件当時は祖母を含む3人暮らしだった。  調べに対し娘は、「母の遺産で恋人を釈放させたかった」と動機を供述。事実、被害者は総額30万バーツの保険金と先祖代々の土地約8万㎡を有し、それらを相続できるのは娘のターイ容疑者ただ一人だった。また、交際相手のキッティポン(30)は現在、麻薬売買の罪で服役中。同容疑者と共謀して友人2人に殺害を依頼したと見られている。  世間は当初、このような愚行にさぞや驚いているだろうと哀れんだが、母親は自らが娘に殺害されることを予期していたという。自宅の水筒内でアリが大量死しているなど、2度も不可解な事件に遭遇していたためだ。しかし平静を装い、娘の動向を見守っていたのだという。  母のウアムドゥアンさんは「今はまだ娘に会いたくない。今後のことは法の裁きに委ねる」としながらも、「こんなことをされても、自分の子どもを嫌いになる母親なんていない」と、娘への慈愛の想いを吐露した。  再び母の大きな愛に気付かされた娘は今後、どう償っていくのだろうか。
  7. タイで人気のリクルートウェブサイト「JobThai」は、上半期の累計登録者が同期前年比で11%上昇。現在サイト利用者は1000万人以上で、登録者は前年同期より25%増え、90万人となった。  同社によると、2019年上半期で最も求職したのは25〜34歳で全体の58.7%を占めた。業種別ランキングでは「飲食業」がトップ。入国ビザの緩和により、観光スポットなどの飲食店が増えたことが要因とみられる。2位には政府政策の東部経済回廊により「自動車産業」がランクイン。3位以降は「サービス業」、「建築業」、「小売業」と続く。  同社セーンドゥアンCOOは、「求人数は政府の経済政策に大きく関係している。現在の労働者は将来のタイ経済発展の重要な力だ」と話している。  一方、アメリカ系リクルート会社「マンパワーグループ」が行った人材技術の開発研究によると、ITの発展によりデジタル・ロボット化が進んでいるとした。今後はこれらをコントロールできる技術者の存在が欠かせなく近い将来、IT技術者の需要が確実に伸びると予想される。また、今ある企業がITエンジニアを5倍に増やすことで、製造業などの分野で機械化が進み、労働者数は大幅に減ると予測している。  時代によって求められる能力は変化する。これに対応できる人材になることが、生きていく上で重要になっていくだろう。
  8. 先月地方行政局は、パトゥムターニー県ランシット市の2カ所のゲームセンターで、賭博法違反とするクレーンゲーム機26台を撤去。子どもは遊び道具がなくなり悲しむ中、規制を掻い潜ろうと同機には「トレーニング機」など書かれた看板が貼られていた。 内務省は2006年、現金を投入して景品を取る行為が「ギャンブル」に当たるとし、1935年に施行した賭博法に基づき、同機を非合法化した。しかし、今だにデパートの遊び場などに設置されているのが現状。「自動販売機」などと言い訳する企業が野放しになっている。 今年に入り、クレーンゲームに夢中になり浪費する10歳以下の子どもが急増し、保護者からの苦情が殺到した。これを受けて内務省はウドーンターニー県を皮切りに摘発を強化した。タイ王国国家警察庁は、全国の設置場所を検査すると発表。発見後は直ちに撤去し、違反者には2年の禁固または2,000バーツの罰金が科せられる。 一方日本は、タイでは違法とされるパチンコやクレーンゲームといったゲーム機がいたるところに設置されている。日本の賭博罪は“金銭や品物を賭けて勝負を争う遊戯”が対象で、上記ゲームは合法とされている。さらに日本はカジノ法案が成立。両国で基準は違うものの合法化している遊びは何かを理解し、子どもでも安心な環境を整えることが重要ではないだろうか。
  9. タイの私立学校が今年に入り、昨年の4倍にあたる66校が廃校になったことが分かった。少子化が深刻化し、公立学校を希望する生徒も増えているためだという。 私立学校教育委員会は7月21日、全国私立学校数を発表し、2018年に4,003校だった私立(普通科)学校数が3,937校に減少。また、普通科以外の仏教学校や専門学校、塾などは、同10,538校だったが15校減少し、10,523校。インターナショナル校は同206校から1校増えて207校。これにより、私立学校全体では、14,747校から80校が廃校となり、14,667校となった。 同教育委員会のチャラム書記長によると、これまでも年間20校ほどの私立校の普通科が廃校することはあったが、今年は急激に増加している。出生率の低下に加え、人気が高かった私立学校と同じ教育システムを公立学校が採用したことから、学費の安い公立を選ぶ親が増えたという。中でも、国立の幼稚園が3歳から入学できるようしたことで、私立幼稚園が急速に廃園に追い込まれている」と分析する。 一方、少子化に悩む日本では全国の公立の小・中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校の廃校数が、年400校ほど増加しており、過去15年で8000校近い学校が廃校となっている。「タイの学校が66校廃校」という聞けば、驚くかもしれないが、日本はさらに上を行っている。少子化は、将来の労働力(国力)に繋がる問題。政府の手腕が問われる。

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